
薬は薬用の引き出しに仕切り付でいれてあるので、そこからまとめて飲むことにしている。
が、花粉症の薬アレグラだけは机の上のリラックマの缶の中だ。
この薬だけは夫婦とも飲むので共有している。
で。たまに飲んだのか飲んでないのか忘れるのだ。
飲み忘れるのはまあ良いんだが、飲んだことを忘れるというのはライトなボケの始まりではないか。
加えて今朝はインスリン注射を打ち間違えた。
打ったのを忘れたとか打ち忘れたのではなく、夜打つインスリンを朝に打ってしまった。
今のところなんともないが、車の運転は止めて家で大人しくバーガンディチェリーアイスを食べている。
以前入院してたときにすい臓がんのおばあさんが向かいのベッドに入ってきた。
すい臓がんなのに内科に入院してきたのは、がん自体は手術で取ったのだが、すい臓が無くなったので糖尿病になってしまったからだ。
それもコントロールが難しいタイプの糖尿病で、血糖値が乱高下するのでインスリンの量を決めるのが難しい。
在宅で療養していたのたが血糖値のコントロールが悪すぎて入院になった。
本来なら速攻型のインスリンを頻回注射するのが良いんだろうが、若干認知症が入っているので自己管理が難しく朝夕二回位でダンナさんが打つやり方を模索していた。
自分もガンになって少し勉強した今になった思えば、すい臓がんで手術で寛解まで持ち込めているのはかなり治療が上手くいったラッキーな方なのでは。
このおばあさん、ボケてると私が判断したのは勝手に歩いて病院の外に出掛けてしまうのだ。
コロナ前だったので外出自体は医師に許可を取れば自由に出られた。
このおばあさんは無許可でパジャマとスリッパのまま院外に出てしまう。
病院の近くに大きなお寺があるのだが、朝御飯の前にお参りに行ってきた、と嬉そうに言うので看護師さんの眉間にシワがよる。
近所、といっても都心の病院なのでパジャマとスリッパで出歩いてる人なんていない。
外出はしないようにと釘を刺され、トイレに行くときもナースコールするよう言われる。どこにいくにも看護師さんが付き添うことになった。
でもおばあさんはハイハイと返事はするが従わない。
足腰さしっかりしているのでトイレに行くのになんの支障もない。
勝手に出歩くので、ベッドの下に乗るとブザーが鳴るマットを、敷かれた。
ベッドから離れるとブザーが鳴る仕組みだ。
ただ、大部屋でこれをやられると鳴りっぱなしになるので同室の私たちが療養出来ない。
大変な婆さんが同部屋になった、と思ったら、数日でまともになった。
ご主人が毎日お見舞いに来ていろいろ話をして帰られるのだ。取りあえずパジャマのまま外に出てはいけないことはわかって貰えた。
以前の病院は田舎だったので、病院の近くのお店とかはパジャマ姿でもよかったらしい。
理由がわかれば納得だが、やっぱりインスリンの管理は難しいのでダンナさんが管理することになった。
朝、間違えてインスリンを打ってから数時間たったが体調も悪くないので出掛けようかな。
私も結構自己管理が危うくなってきたような。