神社には

神職さんだけじゃなくて

事務の人や

お掃除の人も

働いている

 

吉田山の

掃除のおじさんも

神社に雇われているひとり

 

週の何日か

境内と、

吉田神社と大元宮をつなぐ道を

掃除していた

 

お掃除がすごく上手で

掃き清められて

葉ひとつも落ちてない

 

朝にご主人とお散歩に行くと

おじさんに会うことがあって

ころちゃんも挨拶したよ

 

おじさんは掃除が上手なんだけど

それだけじゃなく特別だった

 

おじさんの掃除は

溜まった「汚れ」も

払うの

 

昨日も書いたんだけど、

吉田山って

空間がつぎはぎで

あちこち綻びがあるの

 

聖域の破れ目からは

「魔」が入り込む隙がある

 

おじさんのお掃除は

聖域を清めて

「魔」を掃き出すの

 

おじさんの掃除は

破れから入り込む「魔」から

神社を守っていた

 

おじさんは

「山」に選ばれた人なんだと思う

おじさんの力が

元々持っているものなのか

「山」が与えたものなのか

わからない

 

ただ、

おじさんの掃除は

「山」が求めているもので

 

おじさんは

「山」に選ばれた仕事人なんだと

思っているよ

 

おじさんの肩には

桜色の薄衣を纏った

雅な「お姉さん」が

寄り添っていたよ

 

おじさんのことが書けるのは

もう引退しちゃった人のことだから

 

ちょっと残念だし

山が心配ではあるんだけど

しょうがないよね

 

次にはどんな人が来るんですかって

「山」に聞いてみたら

若い人を呼ぼうとしているみたい

 

仲良くなれるといいな