冬に亡くなった人の忌


  梅花忌(ばいかき) : 菅原道真 2月25日

     梅花祭妻も和服で若返る (市川花舟)

     梅花祭野点の美女に雪の花 (宮川重子)


  信綱忌(のぶつなき): 佐佐木信綱(歌人) 12月2日

     信綱の歌そのままに塔の雲 (山本賛平)


  漱石忌(そうせきき): 夏目漱石 12月9日

     漱石へ梯子をかける古本屋 (髙橋散二)

     古本屋三四郎ならあるという (岸本水府)

     明治村漱石の家猫は居ず (礒野いさむ)


  一茶忌(いっさき) : 小林一茶 (陰暦11月19日)

     落ち葉おちば一茶の夢はまだつづき (黒川紫香)


  近松忌(ちかまつき): 近松門左衛門(歌舞伎狂言作者)(陰11月22日)

     近松が書けば女ってみな哀れ (水無瀬富久恵)


  三太郎忌(さんたろうき): 川上三太郎(川柳作家6大家)12月26日

     三太郎忌墓石小さく水を呑み (西来みわ)


  親鸞忌(しんらんき) : 親鸞上人(浄土宗開祖、鎌倉初期の僧)

                  (陰暦 11月28日)

     親鸞忌我が煩悩を抱きとめる (堀野准一)


   他に、多喜二忌(2月20日)、茂吉忌(2月25日)、

       蕪村忌(陰12月25日)、など。


  ちなみに水府忌(すいふき)(番傘川柳創刊参画発行人)73歳没

    夏の8月6日が忌日

     八月の雲よどっかといる水府 (本田南柳・宮崎)

     蝉しぐれ水府忌の人みなしずか(礒野いさむ)