先日、初の鹿児島県は奄美大島へ行ってまいりました。

宿泊したのは奄美大島屈指のラグジュアリー・リゾートをうたうTHE SCENE

 

 

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世界自然遺産登録を目指す広大な島と豊かな自然に終始圧倒され、また来ていろいろ見てみたいと思わせしめる、魅力的な島、そしてホテルでした。

 

 

がしかし、ホテルには全体的にまだまだコストと内容が見合ってないよう感じる部分も。

 

婦◯画報などのマダム向け雑誌やある程度収入があり、目の肥えたトラベラーが見ていると思われる雑誌に載り、ラグジュアリーリゾートとして売り出しているわりに、星野リゾート界など、同じ価格帯で泊まれる他のホテルと比べると、スタッフの接客の質が低く、総じてコストに見合わないかな、と思いました。

 

 

がしかし、スタッフの皆さん、謙虚で、向上心を感じました。まだまだこれから良くしていかない部分があるところを見るとよくわかって下さっている様子。

 

迷いましたが、この島の、ホテルの今後を応援したいおせっかいな気持ちから、これからの伸びしろに期待して、率直な意見を載せることにしました。

 

 

誤解なきよう書いておきますが、ここは嫌い、二度と行かないという施設に関しては、ブログにすら載せません

あくまでまた行きたいと思う部分があったからこそ、です。それをご理解頂いたうえでお読み頂ければ、と思います。

 

 

 

 

 

ハード面について

 

ロケーションやお部屋、温泉、などの、施設や建物について。

 

ロケーションとお部屋は総じて他のクチコミでも書かれているとおりの印象でした。

もともとこちらにあったマリンステイション奄美というホテルを改築したところとのこと。この記事を書くにあたり、改築前のそのお姿も写真で拝見させて頂きました。

なるほど、だいぶステキに生まれ変わっておるのと、周りの自然に極力配慮し、これ以上自然を破壊しないようにされているところが随所随所に感じられるところは素晴らしいとかんじました。

 

が、それ以外の部分でまだまだ、あまりここにはお金をかけなかったんだろうなといわせしめる部分も随所に感じるところがあり、そのあたりも含めて細かく感想を書かせて頂きます。

 

 

 

 

ロケーション

 

北部にある奄美空港から南端まで、長い道のりになります。レンタカーで1時間半〜2時間、バスを乗り継いで約2時間半。

奄美大島南部で1番栄えている(とはいっても沖縄離島の市街レベルの素朴な町)古仁屋にあるせとうち海の駅からは無料送迎してくださり、さらに山を2つ超えていきます。聞いただけでも手付かずの自然が豊富そうなところですよね。

 

 

お部屋

 

これはのちのち記事として挙げる予定です。

 

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窓が開かない、バルコニーが無いのが残念、と諸々のクチコミサイトで散見しますが、それを差し引いても手付かずの自然のところにこれだけの機材を持ってくるだけでも大変そうな中、よく作られているな、と感じました。

 

 

 

 

 

温泉

 

少し残念だったのがこちら。

 

 

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あちらの別棟が温泉です、と言われて、見てみてん?となりましたが予感は的中。

 
 

 

 

浴槽はオープンエアーで屋根がなく夜に星空を見ながら入るには良さそう。

 

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ですが、由布院などの露天と比べてはなりません。あまりそこまで綺麗で洗練された感じがありませんし湯質もいわゆる海水からくみ上げた、東京都内の温泉と似たそれです。

 

その他、もともとこちらにあったホテルを改築するにあたり、あまりここにはお金をかけなかったんだろうなといわしめる部分が随所随所に。

 

 

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1泊5万のホテルでこれはいけませんw
 
ドアぐらいなんとかすればいいのに。

 

 

 

 

脱衣所や備え付けのシャワーは最近流行りだしたちょっと高級でお洒落な海の家的な、そこまで綺麗で洗練されてはありません。が、自然をこれ以上壊さずに、という意味ではここが限度なのかな、と思われる面もあり、評価の難しいところです。

 

 

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タオルやアメニティが揃っているのは良かったです
 
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浴槽横の備え付けデッキチェアとシャワー
 
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なかなかワイルド。シャワーのお湯は冷たく、海の家感は拭えません、が、水着で気兼ねなく来られるかも…⁈
お部屋のバスルームがきちんとしてますから、きちんとお風呂したい方はお部屋が良いかもしれませんね。



 

 

ソフト面


あとはとにかくこのソフト面です。

 

資源に限りがあるエリアなのはその地に行けば一目瞭然です。が、ほかの施設はそういった場合でもソフト面であるサービス内容できっちりとカバーされている。が、このホテルにはそれがまだ足りないように感じました。

 

 

良かった点

 

事前に詳しい資料をたくさん送って下さった点

 

よろしければ詳しい資料をお送りしますと届けられたのは分厚いクリアファイル。

 

 

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『旅のはじまりは「行ってみたい」と思ったその瞬間、このパンフレットを手にしたその時から』って本当にその通りで、行こうと決めたその時から奄美への旅行は始まっているのですよね。

 

この中にはホテルのパンフレットだけではなく、周囲の観光情報満載の、いわゆる観光案内所で置いてあるクーポンつきのフリーペーパーなども入っていてすごく充実の内容でしたので具体的な旅のイメージができ、とても助かりました。

 

 

 

オイルマッサージ

 

他のスパに比べて価格が抑えめにしてあったのもあり、価格相応に良かったと感じました。

お部屋かリラクゼーションルームか、はたまたビーチの目の前か、場所を選ばずやってくださるのが良かった。

 

私はお部屋でのマッサージを希望しましたが。海の見えるアングルにベッドを置いてくださったりなどの細かい演出が嬉しかったです。

 

22時までではなく24時までやって下さるとより良いと思います。

 

 

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オイルの質はそこそこでESPAなどに比べると見劣りしますが、もともとも価格が良心的ですので妥当かと思います。
 
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それより何より、やっぱり施術内容。
どちらかというと強圧でしっかりほぐす感じ。
担当された春口さんという方、すごい上手でらっしゃいました。
 
 
 

評価が分かれそうな点

 

食事

 

夕食は和食かイタリアンをリクエスト、朝食は選べず和食と朝食が交互に出てくるそうですが、夕食にイタリアンとし、朝食は洋食としました。

 

夕食は悪くなかったです。これも後日詳しく記事を書きます。朝食が物足りなかった。

 

夕食は素材を生かした素朴な調理方法で美味しく頂けました。味は申し分なく、素朴なお料理が好きな方、ラグジュアリーホテルやグルメにあまり触れない人、健康志向な素食を好む人にはこれで満足いただけるかと思います。

 

が、ちょっと盛り付けなど細部に芸術的な部分がなく、日頃高級レストランやラグジュアリーホテルのレストラン、高級旅館で食べ慣れてる方々には、ちょっと物足りない内容かもわかりません。

 

 

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きちんとした施設で相応に修行したシェフをあそこで雇うのはなかなか難しいのでしょうか。

イタリアンは代官山「 カノビアーノ」の総料理長、植竹降政氏が監修を担当されているそうですが、作ってる人間はおそらくその水準に達していない方なのかな、と推測しました。

味と素材が良く、それだけでかなりの水準には達しますが細部のきめ細やかさというか、そのあたりが荒く、一流シェフのそれではないかなと。

 

 

 

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こんなところにフォークを置いてしまっては、せっかくの綺麗な盛り付けが台無しじゃなあいかと感じた一品
 

 

 

一流シェフの匠の技的な部分に慣れてしまっていて、それを求め、期待している方だと厳しいと思います。

 

 

あと細かい点ですが、パンが焼きたて、という説明だったのですが、その割に熱くなく、どちらかというと常温でした。かろうじて手で掴めるか掴めないかのレベルで持ってくるのが本当の「焼きたて」であって、少しでも冷えたら焼きたてとは言えないかなと…。

 

 

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パン自体はとても美味しかったですが。

 

そもそも本当に美味しいものは冷えても美味しいですし、ミシュラン星付きでも常温のパンで、それでも美味しいとこありますから、あそこであえて焼きたてを強調しなくてもよいかなとか思ってました。

 

 

問題の朝食

 

 

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ミネストローネスープとパン、メインのオムレツ、ヨーグルト。
これも素材は間違いありません。残念だったのがこのオムレツの焼き加減。
形も乱れていますし、焼きすぎで中のとろみも少なく、ちょっとラグジュアリーホテルの朝食で出てくるオムレツにしては残念に感じました。
 
 
素材の良さとヘルシーな調理方法を売りにしているようですので、最近出ているヨガリトリートステイですとか、快眠プランでしたり、そちら方面を前面に打ち出していく方向性なのかもしれませんし、それだとするとかなり魅力的に感じます。
 
が、一流シェフの匠の技的な部分に慣れてしまっていて、それを求め、オーベルジュとしての味やポジショニングとしてこのホテルをを期待されている方だと厳しいと感じました。
 
 
このあたり、ホテルに何を求めるかで変わってくる部分かなと思いました。
 

 

 

 

 

改善してほしい点

 

 

スタッフさんが、とにかく同じ価格帯のホテルのサービスがどんなものか、知らなさすぎるかなあとおぼしき面も。実際そういった施設宿泊して勉強されるのもよいのではとか、おせっかいながらに思ったり。

 

以下、気づいた点を述べます。

 

 

頼りないコールセンター

 

予約して最初に伺うのがホテル直通番号ではなく、おそらくホテル外のコールセンター。一言しゃべれば一流ホテルのそれではなく、まだまだ不慣れでホテル内の事情をいまいち把握されていないご様子が伝わってきます。といって、ホテルにメールで問い合わせても、即答は帰ってきません。

ホテル直通の電話を教えてくださるのは1〜2週間前とか宿泊の日にちが近くなってから。

事前にコールセンターにパジャマや部屋着の有無をお伺いしたところ、バスローブしか用意がないとのこと。この価格のホテルでそれはないだろうと、半分疑ってかかりながら、チェックインしたら、やっぱりパジャマにもできる館内着、ありました。ホテル直通電話に掛け直すほどのことではなかったし、まあ部屋着はなくてもあっても、というスタンスでしたのでそこまで不自由なかったですが、もう少し勉強してほしいものです。

 

 

 

スタッフの服装

 

男性スタッフでひざ上丈の短いズボンの方がいました。このクラスのホテルにはさめてくるぶしより下の丈がないと、とご本人にもその旨直接指摘させて頂きました。値段が半額ならそういったカジュアルな格好でもリゾートぽくてアリだと思いますが、宣伝されている媒体やこの価格帯で宿泊であれば、ある程度きちんとした身なりをして頂くのも雰囲気作りとして大切だと思いました。

 

 

 

送迎時間についての応対について

 

9時に朝食、10時過ぎには出て古仁屋の道の駅に送って頂かないとバスの時間に間に合わないので、朝食後すぐチェックアウトできるよう、朝食会場に荷物を持って行って、朝食終わったらそのままチェックアウトしたい旨伝えたんです。そしたら女性の方がすっ飛んできて、結局何時に送迎してもらいたいんですが?というニュアンスで質問されました。バス発車時間を伝えてましたが、あくまで客であるこっちが時間を決めてくれないとの一点張り。言い方は丁寧ではありましたが、朝食をゆっくり食べ、その後チェックアウトし、バスに間に合う時間を逆算すると何時なのか、そちらからもある程度ご提案頂くところではと指摘させて頂きました。

 

 

以上となります。

 

先にも申し上げましたが、資源に限りがある素朴なエリアなのは見れば一目瞭然ですし、それが良さでもあります。ほかの施設はそういった場合でもソフト面であるサービス内容できっちりとカバーされているのです。が、このホテルにはそれがまだ足りません。

サービス内容の質を高めていかないと、目の肥えた婦◯画報のセレブマダムなどの客層には厳しいと思います。

 

どういう立ち位置に行きたいのか、ターゲット層をもう少し明確にして、その層をよく知る人間が1人か2人入るかして、その世界を教えてあげなきゃいくと、もっともっと良くなるのかな、と感じました。

 

 

 

 

魅力満点の奄美大島 島とホテルの今後に大いに期待

 

ホテルの目の前を景色を見るだけでも、時間や天気とともに海はその表情を変えていき、今回は見られませんでしたが晴れると夜空には満点の星で天の川が肉眼で確認できるとか🌌

 

向かいの加計呂麻島も手付かず感満載で、雲や霧がかかると神や仙人の住んでいる島に霞がかかっているかのよう。この加計呂麻島にも行ってみたくなりました。

 

この他にも大きな島には魅力がたくさんありそう。

 

その拠点としてのThe SCENE、高級ホテルの乱立が続く昨今において、とても魅力があるように映り、奄美にはぜひ再訪したいと感じました。今後に期待していきたいです。

 

 

 

The SCENE 

https://hotelthescene.com/