小説「魔法の小瓶」第一話
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日曜日の午後、銀座のホテルラウンジで、
仲良しの同期3人とアフタヌーンティー。


大学を卒業して入社した会社に勤めて10年。
入社当初、同期は30名以上だったのに、残ってるのは10名ちょっと。

退社の理由は、転職や結婚、出産と理由は様々
送別会に出るたびに、取り残されてる気分になっていた。

未だに転職も結婚もしないで、
同じ会社にいることに焦りや迷いを感じる時はあるけれど、
2年付き合ってるユキヤとの恋愛が順調なことで

仕事も含めて概ね順調な人生だなと感じてしまう。
彼氏がいるかどうか、恋愛が順調かどうかで幸福感を決めてしまう


典型的な恋愛体質の私。それは私の友達も同じ。
だから、3人で話すのは恋愛の話ばかり。

「ねえねえ、ユカ、ユキヤくんとは順調なんでしょ。
もう、付き合って2年だっけ?もうそろそろプロポーズ、あるんじゃない?」


ミユキが私にそう話しかける。

「うーん、でも彼、なにも言ってこないし。
仕事も忙しいみたいだから」


「そうなんだ。でも、仲良しだよね。彼、年下だから、
遠慮してるんじゃない?6歳だっけ?年齢差」


「うん、6歳離れてる。一緒にいる時は年齢差を感じないけど、
意外と彼、色々遠慮してるのかもね。まあでも、私も焦ってないし。仕事も楽しいしね」


なんて、友達には見栄を張ってしまうけれど、本音は真逆。
今すぐ、彼のお嫁さんになりたい。彼との付き合いが深まれば深まるほど、

その決意は深まる一方。だけど......彼に言えない。素直に言えない。

「私、ユキヤと結婚したいの。お嫁さんにして」

そう、結婚っていう、たった二文字が言えない。
もういっそ、彼がプロポーズしてくれればいいのに。

でも、そんな素振りは見せてくれない。

焦りと不安で頭がいっぱい。もどかしい日々を過ごしている。


彼との付き合いは順調。とっても仲良し。

独り暮らしの彼の部屋に遊びに行って、
手料理を振る舞ったり、映画を見たり。


最寄りの繁華街には、二人のおなじみの居酒屋 大黒屋もある。
そこに行けば仲良くなった飲み友達もいるから、ワイワイ騒ぐことも出来る。


仲間内でも公認の仲って最高。

明るいうちはユキヤの部屋で彼のかける音楽を聴いたりして、
軽く揺れたりしたりのゴキゲンなデートを目一杯楽しんだ。

こんなに幸せなのに......それなのに満たされない。もっともっと、求めたくなってくる。
結婚の話が出ない、そのことだけで、彼の私への気持ちを疑ってしまうときがある。


本気なのかな........それとも遊びなのかな.......
なんて、心が揺れる時は弱くて、余裕がない自分を責めたくなってしまう。

夜はこれから、居酒屋 大黒屋。お店について、新しい店員さんに案内される。

「はじめまして。ミサでーす」

そう言いながら、私たちにオシボリを持ってきてくれる。

可愛いし、愛想はいいのだけど、
ノリがキャバ嬢のようで違和感を感じる。

キャピッとした接客が、お店の落ち着いていてアットホームな雰囲気を壊してる。

私はそんなふうに感じてるのに、彼は若い女の子を目の前にデレデレしてる。
だから私、どんどんイライラしてくる。お酒が少し進んだ時に、ちょっとだけ彼に本音を言ってしまう。


「なんかさ、新人の女の子、場違いじゃない?あざとい感じがする
「えー、そうかな?あんな風に元気いっぱいで動き回ってる様子見ると、応援したくなるよ」


応援って??思わず、彼の発言に耳を疑ってしまった。
今まで、このお店で店員さんを応援したいっていうことを
彼が言ったことなんてない。やっぱり、男って若くて愛想がいい女の子が好きなんだと、
がっかりしてしまう。そして年上である現実を目の当たりにする。

気持ちはぐちゃっとしたままで、その日のデート、全然楽しめなかった。

あれから1週間後のデート。彼の部屋で恋愛動画を見てロマンティックな気持ちで満たされる。

幸せ気分でとろけるような気持ちでいると、居酒屋 大黒屋に行こうって彼が言い出す。
気乗りはしないけれど、断ることもできない。幸せ気分から、一気にどんより気分。

「いらっしゃいませ~。あー、ユキヤさーん、いつもありがとうございますー」

ミサちゃんが、笑顔でオシボリを持ってくる。
彼、笑顔で彼女に手を振ってる。なんだか二人、すっごい仲がいい

「ねえねえ、ミサちゃんと仲良しみたいだけど........」
「あー、このところ、晩御飯を一人で作るのが面倒で、ここで食べちゃってた。
一人で来てる時はミサちゃんと話したりしてるんだ」


その話を聞いて、私はイライラが抑えられなくなった。
感情が乱れて行く。思わず、彼に言ってしまった。

「ねえ、ユキヤ。もう付き合って2年だよ。そろそろ結婚だってしたいのに。
そんな風に外食して、貯金平気なの?」
「えっ、どうしたの?そりゃもちろん、結婚はゆくゆくはちゃんと考えるよ。
でも、ここ安いじゃない?そんなに贅沢してないよ」


結婚がゆくゆく........2年も付き合ってるのに........それが彼の本音.......
情けないって思った。散々彼に尽くしたのに。

もう、我慢の限界。思わず私、何も言わずに店を飛び出した。
でもどこかで、彼が追いかけてきてくれるのを期待しながら、
店を飛び出した。でも、彼、追いかけてこなかった..........

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動画 魔法の小瓶

https://www.youtube.com/watch?v=QAkF02ijOC8

感想いただいてます
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お一人め

指輪に書いた願いが転写されるって素敵ですね
アイテムとても欲しくなりました。

やり方もとても簡単だから、
誰でも魔法を使えるというのは嬉しいです

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秘密のおまじないみたいで、
ワクワクするアイテムだなーと思いました
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お二人め

紙に書くってとても良いことなんですね。
それを指輪を包んで瓶に入れる。。
ワクワクして、それだけで、
良いことが起こりそうな気がします。^ - ^

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魔法の瓶届くのが楽しみです。

チャネリングも受けましたが、
いっぱい悩んで凹んでいたのに

ホワッと感が持てるようになった気がします。
ありがとうございます

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