Rieの私小説

「サヨナラ、俊くん」 

 その3

 

 

 

 

未読とはいえども

LINEは繋がってる

であれば・・・

LINEで

アピールする

しかないよね!!

・LINEで可愛さ
・LINEで賢さ
・LINEでセクシーさ


つまりは・・・


LINEで

私の魅力を

みせつける!

そして・・・


彼発信で

グイグイ追いかけて


彼が、デートに

誘いたくなるような

 

そのような

LINE文章を

書いて行こう!

私にはもう

選択肢がない

 

だからね
やるしかない!!

 

 

そしたら

なんと・・・


2ヶ月後に、

彼からLINE

きました!!

「ずっとLINE、

 すみませんでした。
 バタバタしてました」


今でも

そのLINEが

届いた時の

着信音
LINEの内容
その時の天気

(晴でした)
その時の時間

(14時過ぎでした)

忘れることなく、
ありありと記憶に

焼き付いてます。
 

 

 

Rieの私小説

「サヨナラ、俊くん」 

 その2

 

 

酔っ払いから

助けてくれた

ヒーローの

名前は、俊くん

 

彼と東京駅の

丸ビルで待ち合わせ

オシャレなイタリアンを

予約してくれたらしく

「うわー、

 このイタリアン

 有名だよね!


 予約嬉しいなー。

 嬉しいな!

 ありがとうっ」

image

 

 

LINEのやり取りは

モテテクニック満載


無邪気に

喜んでるフリ

したけれど


本音は、

ウラハラ

女性慣れ

してるのかな?
イケメンだしね・・・

お姫様のように

扱ってくれることに


逆に不安・・・

グルグル・・・

になってしまうの

待ち合わせ場所で

彼に再会。

 

彼は満面の笑みで

私を迎えてくれる。


その笑顔に

少しずつ私の警戒心が

ほどけていく。

「ねえ、りえさん、

 彼氏いるの?」

シャンパンで

乾杯した後、

ストレートに

口説いてくる彼


あまりにも

緊張してしまい

言葉が出ないから

曖昧な雰囲気

出してみる
image
モテテクニックを駆使して

モテる女を気取っていく

そう決めたの

食事の後、

丸ビル近くで

散歩しながら、

あれこれ

お互いのことを話

彼は、千葉在住。

お父様が創業した会社の

2代目としての修行中。


二人が出会った

パーティーは、

お父様の代理で

参加していたとのこと。

「ああいう場所は

 得意じゃないんだ。

 

 うちの親父世代が多くて、

 話を合わせるのが大変で。


 しかも、2代目ってことで、

 お坊ちゃん扱いされるから、

 まともに商談ができない」

彼の仕事への

熱い想いを

聞き入ってると

「りえさんって

 聞き上手だね。


 こんな風に

 リラックスして

 本音を話せるなんて

 滅多にないよ。


 どこに行っても、

 本音を話せる人に

 巡り合えないんだ」

彼は嬉しそうに

してくれた。

そして、

手を繋いできた。


彼の強引な

口説きで、

私たちは

お付き合いすることに

なったの。

 


次の日からは
毎日のLINE
 
昼過ぎに
お互いの仕事の話

GWには
ボウリングデート

私の誕生日は
お台場デート

夢のように楽しい日々

だけど、幸せな日々も
あっという間に転落の予感

6月は上半期で忙しいって
彼が言って会えなくて。

だから、7月初めの
デートの約束は
スッゴイ楽しみで・・・

エステに行ったり
ネイルサロンに行ったり

それなのに、
前日に彼からのLINE

「ごめん。
 お腹が痛くて・・・
 明日、
 キャンセルしていい?」

そこから・・・
なかなか次のデートが
決まらない。

「シュンくん、
 体調、大丈夫?」

「うーんイマイチ。
 だけど、
 仕事休めないんだよね。

 りえさん、
 心配してくれてるのー
 ありがとー」


こんなLINEの
やりとりだと・・・

「ねえ、
 今度いつ会えるの?
 早く、会いたいなぁ・・」

そんな風に、
デートのオネダリLINE
送ること
ためらってしまう。

だから、
本音とウラハラに

こんなLINEを送って
大人女性を
演じてしまう。

「お仕事頑張って!!
 私も、
 仕事ばっかだよー」

本当は会いたくて
仕方ないのに・・・・

会いたいって
甘えられなかった。

 

 

8月に入り

もう寂しさの限界
思い切って

彼にLINEするの

「シュンくん、会いたい!

 会いたいよー」

そしたら・・・
お盆休みに

デートのお誘い!!

「りえさん、

 お盆休みには

 デートできそう!
 どっか行きたい

 場所ある??」

二人でLINEラリーして、

彼の地元をドライブして
温泉宿で一泊しようって

計画を立てて・・・

とっても

楽しみにしてたのに

またまた

前日ドタキャン!!
接待で

飲み過ぎたとのことで・・

いくら

仕事熱心って

言っても


私は、

かなり呆れ果ててしまい

毎日のように

していたLINEを
少し減らしたりして。


LINE減らしたら
彼が慌てて

 

グイグイ追いかけて

くれるかな
そんなことを

夢見たのだけど・・・

だがしかし

現実は

私がLINEを

減らした分


彼もLINEを

減らしてきた

そして・・・

突然の

彼のLINE未読

未読の前

普通の会話
何の前触れも

なかった

私は、

頭真っ白になった
 

 

 

Rieの私小説 

「サヨナラ、俊くん」

 その1

 

赤い顔をしながら

泥酔してる中年男性が

私の肩を抱く。


お酒臭い息を

私に吹きかけながら......

逃げたいっ!

困った^^;

大ピンチ!!


誰か

私を助けて!

そう思いながらも

抵抗できずに

諦めてると

 

「あのー

 彼女嫌がってるんで
 辞めてもらえませんか?」

 

目の前に
スラッとして

爽やかな男性が

登場。


そして、

酔っ払いの手を掴んで

引き離してくれた。

 

 

「なんだよー。お前。
 カッコつけちゃって。

 酔いが覚めたわ」

そんな捨て台詞を

言いながら
酔っ払いはサッサと

去ってくれた。

助かった・・・

本当に良かった・・・


ホッと一息

ついていると

彼が笑顔で

近づいてくる。

「大丈夫でしたか?
 少し、遠くで見かけて

 驚いて慌てて

 止めに入ったのですが」

「ありがとうございます。

 パーティーで
 トラブルがあったことが

 上にバレると

 厄介なんで」

「いやいや、

 仕事って言ってもさ
 酔っ払いに絡まれるの

 危ないでしょ。

 無理しないでよ」

「ありがとうございます。

 気をつけますね。

 ぜひ、お礼をさせて

 いただきたいのですが」

そんな会話をした最後に、

彼は名刺を渡してくれた。

 

裏に、LINEの

ドレスを手書きで

入れてくれた。


ドキドキしながら

彼の名刺を

他のコンパニオンに

見られないよう、

名刺を大事にしまう。

そこからは、

気持ちを切り替えて

 

何事もなかったように

笑顔でコンパニオンの

仕事を全うした。

 

 

パーティーが終わり
帰りの電車の中
彼にLINEを送る。

「今日は本当に
 ありがとうございました。
 大変助かりました」

直ぐに既読、
そして彼からの返信

「りえさんって
 言うんだね。
 LINEの
 アイコンの写真、
 めっちゃ素敵ですね。
 
 ねえ、今度、
 飯行きましょうよ。
 
 来週なら、
 東京行くんで」

うわー
意外と積極的だなー
 
めちゃくちゃ
ストレートな誘いをするなー
 
ドキドキしちゃう
自然と胸が高鳴っていく

誘いに素直に
乗りたい!
 
だけど・・・
 
軽い女って
思われた
どうしよう

身持ちの
堅い女性として
振る舞いたいから、
1回は断る方
いいのかな

散々迷った結果

助けてもらった
お礼をする!

そう自分に言い聞かせる。
素直になろう!
彼との食事行こう!

「ありがとうございます。
 お食事しながら
 色々と
 お話しさせてください」

お互いに
スタンプを
送りあったり
 
ラブラブな余韻を
残しながら
LINEのやり取りは
終わって行った。
 
幸せな時間は
ほんのわずか
 
あっという間に
この彼に
私は、とっても
振り回されるの。

出会った頃は
彼のことを
カッコいい
ヒーローだと
信じ切って

二人で会う日
無邪気に
ワクワク
いっぱいだったな。

この時の私は
パーティーコンパニオンの
バイトをしながら、
占い師で独立して居て。

会社をリストラ
されたばかりで
精神的にも収入的にも
安定しない日々だったから
 
依存体質
メンヘラ女性
だった