先日、ある方のブログを読んでいると
彼女の夫の数ある嫌いなところの一つに「歯並び」とあった。
それを見て、自分のことではないのになんだかドキっとしてしまった。
「歯並び悪い」「嫌い」に反応しちゃったらしい。
何を隠そう私のコンプレックスは歯並びだから。
大口を開けなければそれほど目立たないにしても
やっぱり悪いものは悪い。
あとは大昔に治療した左上の奥歯の銀歯。
せめて金だったらちょっとは価値があるのに、なんて。
小学六年生の時に、母は私を歯科矯正のことで歯医者へ連れて行った。
矯正にかかる費用は当時で120万と言われた。
誰もが簡単にポンと出せる額ではないし、それに歯並びが悪くたって死ぬわけではない。
長兄の大学入学、次兄の高校入学…
我が家の家計にはとても余裕があるはずもなく、家計のやりくりで四苦八苦していた母は、
「では、よろしいです。」
と、歯医者を後にした。
また、当時は石野真子さんをはじめ八重歯の可愛いアイドルが人気だった時代で
「八重歯も可愛いからいいんじゃない?」
と、母に言われ、子供だったし、そう納得して特に気にすることなく、私の歯は矯正されず今に至っている。
自分の歯並びが恥ずかしく感じるようになったのは海外に住むようになってからだ。
こちらの人達にとって美しい歯並び、白い歯は大切な容姿の一部だと知り、日本のあの頃の八重歯崇拝を恨んだ。
ある日、私は公園で話しかけた4、5歳の男の子に
「どうしてあなたの歯はバンパイアみたいなの?」
と、とても純粋に聞かれた事がある。
その時のショックというか恥ずかしさは覚えているけれど、あの子に何て答えたんだろう。覚えていない。
子供の無知さや無邪気さって、本当に残酷。
それ以後、人前で笑う時は手で口を覆ってしまうようになった。
自分の歯並びが悪かったから、娘達には絶対に美しい歯並びを!と、例え保険でカバーされず、どんなに費用がかかったとしても必ずやると決めていた。
長女11歳、次女9歳、二人の歯科矯正を始めた。
長女は私の悪いところを引き継いだようで、歯科矯正が終了するまで5年近くかかってしまった。
次女は始めたのが早く、phase1の後、phase 2に入るまで1年くらい空いたが
後から始めた次女の方が長女より先に矯正が終わり、長女の思春期は矯正と共に過ごすこととなった。
その甲斐あって、二人とも美しい歯並びとなり
二人の笑顔を見るたびに、矯正して良かったと自己満足に浸る。
娘達の歯は、私から娘達へ贈った
一生で一番最高なプレゼントだと思っている。
娘達が矯正を始めた頃、
ママも矯正しようかな〜と言った時、長女に
その歯(八重歯)が無くなったら、ママがママじゃなくなるから嫌だと言われてびっくりしたことがある。
この歯が、私のアイデンティティになってる?
ってか、トレードマーク?
結局、娘達の矯正が優先、私の歯は再び先送りとなった。
正直、この歳になってもやっぱり美しい歯に憧れる。
たまに思う。ごくたまに。
人前で思い切り口を隠さず笑たい、とか。
八重歯と付き合ってかれこれ40年。
これが無くなると顔が変わってしまうんだろうか?
これ以上、顔がたるんじゃったらどうしよう、とか
娘達、痛いって言ってたよな、とか、
心配なこともあるけれど、本気で歯科矯正を考えている。
今度こそ、私の番だ。
ちなみに来年の予定で。
旦那は私の歯並びのことは何も言わない。
言ったら…追い出すか(笑)
ちなみにブログは個人の自由ですし、読んだブログへの批判ではありません。
私が勝手に特定のワードに反応しただけでございます。悪しからず。