①哲学的な夢オチ

②哲学的な暴露話で完結

③歴史は曲げられないという完結

④進路相談からのとある人と再会して進学するという完結

⑤倖せの在処ついての件で完結

⑥歩いて帰ろうというくだりがあっての完結

⑦主人公のテーマ曲、栄冠は君に輝くを交えての完結

 

の④について。

 

進路相談。

郷戸「そうか、司書か」

元就「はい。読書が好きだし、図書館が静かで落ち着くし、たくさんの人にいろいろな

   本を貸し出したり、

   でも、ただ、知識の宝庫というあの場所にずっと居たいだけです」

郷戸「大学とかは決まってるの?」

元就「九州の方にある大学がいいです。近くに素敵な島があるから、環境の良い所で、

   好きな勉強が出来るなら、他には何も望みません」

 

いつか、出逢って話をして別れた人達。

橘総助、堂場優海、堂場浅海。

 

病院を訪れる元就。里見出流と再会。

 

里見「あの時の元就君かあ、大きくなったなあ」

元就「里見さんはこれからどうするんですか」

里見「まだまだ38歳だし、現役で看護師を続けるよ。悲しい別れも、こうした嬉しい

   再会も、全てが奇跡だから」

元就「俺は九州の大学へ行きます」

里見「応援しているよ。実は僕も九州の指宿出身なんだけれど、とても素敵な所だか

   ら、いつか帰るまではここにいるよ」

 

 

(解説)

郷戸道明先生(担任だけどラストで学院長にもなっている方)との進路相談から始まっていて、元就が司書になりたいという希望を伝えているのは、

頼成家という頼成東信や頼成志麻(神保篤麻の実母)がたくさんの蔵書であふれかえっているような図書館のような家で、

頼成東信が読み漁っていたのは、歴史関係の蔵書。

頼成志麻が読んでいたのは、やはり哲学関係の蔵書。

頼成隆景という彼が実家に帰るという流れが計画のうちにあるので、

それは隆景が実家で司書のようなものをする、

というところからのくだり。

 

九州の方へというのは、希望幸福島といういわくつきのあの島が近くにあるから。

五島列島の中にある小さな島でという逸話を前々から出していた場所。

 

橘総助、堂場優海という2人の悲恋が成就した島、

(橘総助の生まれ故郷という島)

堂場浅海が命を終えたという島。

死者が生きて居る島というこの世の桃源郷のような島でもあるので、

それを活かした流れですね。

 

だからこそ、病院へと向かう流れ。

里見出流と再会するのも必然。

里見出流という彼は、

柳瀬橋袂と杵柄元就にとってはお兄さんのような看護師で、

柳瀬橋袂にとっては主治医の新見先生(小児科医)と連携して、

最期までを看取った男性看護師。

元就の時も、元就が2歳で退院となるまで必死にお世話をしてくれた看護師。

でも、

彼は堂場浅海の同期として同じ看護学校にいた男性。

堂場浅海は実は1年、闘病生活をしてからの看護学校入学なので、

里見出流からすれば、1つ年上の女性であっても、

同期は同期であって、

里見出流と堂場浅海はお互いが好きという関係であっても、

どうしても仕事を優先するような看護師としての立場でもあったので、

里見出流と堂場浅海の関係性を明らかにしたかったのも一つ。

 

里見出流が何故看護学校に入ったのか、

何故医者にならなかったのか、

という理由は堂場浅海が話を聞いていて知っていて、

悲観してばかりという彼を爆笑させた(爆笑というか泣き笑い)昔があるので、

その里見出流をどうしても出したかったのでという、だけ。

 

でも、

「いつか帰るまではここにいるよ」

という里見出流の言葉の真意は、

いつか帰るという意味が「死んだ時」という意味でもあるので、

そこはそこで堂場浅海に対しての想いとか、

看護師としての仕事人間としての熱意とか、

決意とか、

というものが込められている台詞でもあったりするよ、という完結。

 

ただ里見出流を出したかったんだ…というだけ。

 

駄目じゃん?