片道、2.5キロという場所に、
リニューアルオープンするという某ホームセンター、
そこのオープニングスタッフで、
アルバイト:品出し(午前中)にと応募をしました。
新聞広告にとチラシで入ってきた求人でした。
記載されていた勤務条件:品出し担当アルバイト(午前)
勤務時間午前8時45分~午後13時の間で2時間から4時間の間で応相談
週2日から週6日という勤務日数はご家庭の状況を優先と致します。
エプロン貸与
品出しならなるべく人との会話もレジよりは少ない筈。
季節が変わっても、売り場に変更があっても計画に沿って品出しをすればよろし。
しかも、エプロン貸与とだけとあるのは、私服(あくまで品出しだから動きやすい格好だよな)。
という頭で、先程、午後15時からという面接会場にと行ってきました。
午後14時50分にと車から降りて、とことこと歩いていくと、
待ってましたみたいな男性2人が出てきて、
靴からスリッパに履き替えてくださいとのこと。
午後15時から面接、というのは別なることで、
まずその前にとバトルが待ち構えていた。
第1戦:身分証明記載書(名前から性別から住所から生年月日から年齢から学歴からと)
(あの、最初に渡した履歴書に書いてある内容を再びここで書き直して提出ということですか?)
第2戦:算数試験50問(たし算引き算、掛け算割り算、文章問題がラストに3題)
(あの、品出し希望であってもやはりこれは世界共通の算数の試験なんでしょうか)
第3戦:国語試験20問(漢字の読み書き)
(事務の仕事でもするんでしょうか?それともお客さんからの発注書を書くためにというあれですか)
第4戦:常識問題50問(あなたならどうしますか、あなたならどっちですかという選択式、はいかいいえ)
(もう…何これ、人格とかまでこういうもので見極めるというやつですかね)
第5戦:適性検査10問(服装などの好みは奇抜ですかねとか、外見についての好みを〇か×でと解答)
(…どうしてアルバイト希望者に服の好みとかを聞く訳ですか?え?個人的な好みまで把握とかですか)
ちょい待ち。
午後15時から面接(質疑応答)っていう前に5回もバトルがあったんかよ!!
一応、面倒だから5分で片付けてしまった(何か嫌な予感がした、悪寒というか)。
午後15時からやっと質疑応答かよとなり、(5戦の前に5分説明があったんだよ)
何だかいきなり、店長と次長という二人、奥に鎮座しているのは恐らくエリアマネージャー的なおっさんだ。
店長から質疑応答となった。
①自己紹介をお願いします。(名前、住所とかだよ)
(ちょっと待て、履歴書も渡してるんだぞ、第1戦でも既に素性を暴露としているのに、
今になってまた自己紹介だと?どんだけ俺に身分暴露しろって話だよ、3回も確認すんのかよ)
②長所、短所はどこでしょうか。
(どこって自分の中にあるだろ、普通、長所と短所を教えてくださいって言うんじゃねえの?
場所を聞いてどうすんだよおっさん)
③こちらのお店はどういうお店か知っていますか?
(よーく知ってるよ、まさに前に勤務していた某ホームセンターから格下とされていた店だよ)
(農業系、業務系としてかなりの品不足を散々文句として指摘されていたからな)
④どのような態度で勤務を考えていますか?
(何だか嫌な予感がしてきたよ、帰りたくなってきたよ)
⑤品出しという希望でいらっしゃいますが、それは難しいんですよ。
(…来たよ)
⑥レジも兼務という品出しとなるんですよ、例えば、レジ2時間、品出し2時間、
品出しが不足した場合にレジ担当が回るという感じですね、
あくまでレジ担当はレジとして4時間なんですよ。
(論点がずれて来てるなこれ…何か俺がレジ担当希望者みたいな流れになってるよなこの台詞)
⑦結構レジって簡単なんですよ、電子決済はなしです、
当店のカードがありますのでチャージ、クレカとして支払いがあり、
後は現金でという支払い方法ですね。
袋も有料化になっていますから袋の有無も聞いてですね、
それと棚卸がある場合は1時間から2時間という応援をお願いすることとなります。
レジの方も勿論、参加となります。
(もう俺がレジ担当希望者として見えているんだろうな…はははははは)
⑧簡単にですが仕事の内容の説明をさせて頂きます。
(もうざっといろいろなレジ担当者の話は聞けたよ、やっと品出しの説明かよ、ふう)
レジは、(以後省略)
ではわたしからはこれで。
では次長から勤務条件の確認とさせていただきます。
次長にと話が移った。
「勤務条件の再確認です」
(レジなんだろもう)
「レジ担当として午前中4時間、もし午後の方が不在となれば午後も勤務となります」
(うわあ、まじで品出し希望という俺の希望がすっ飛ばされてブラックホールだよ)
「あくまで国保内で勤務ご希望ということですが、月88000円を越えない程度でやりくりをします、
うちはそういうところで寛大なので、週20時間未満という条件は深く考えないでも大丈夫です。
朝は8時45分から勤務を開始して夕方18時までレジです、
となれば週3日でも4日でもそこはごまかせますので、
棚卸となると更にそこに加えて1時間、2時間となりますが、
あくまで時給というアルバイト契約なので、残業代は出ません」
(ブラックというところで実に寛大な会社ですこと)
「勤務を続けていく中で適性を判断とします、
ゆくゆくは契約社員、正社員となります。
ただし、退職金、ボーナスはありません」
(すげえなこの漆黒会社)
「それで先程の面接の前の試験の結果なのですが」
(…あ、すっげ忘れてた)
「初めてでしたよ、計算式も漢字とか得意ですか?満点とかとる方を初めて見ましたよ、
常識というあれもまさにレジ担当者として最適なる解答でしたね、
適性もばっちりです。
レジとしてリーダー格になれますね」
(おお、やっぱり次長さんとやらもおいらをレジ希望という思考にすり替えておる…)
「ということで面接を終わりますが、何か質問はありますか」
私は尋ねた。
①服装の件(エプロン貸与としかなかったけどもというあれ)
「フードは駄目です、重ね着も駄目です、長袖なら長袖、半袖なら半袖、
上に何か羽織るとかは駄目です、レッグウォーマーもズボンの中にならいいですが、
外に出していては駄目です、靴も黒でスニーカーもしくは革靴です」
「ないとなると買わないといけないですね?」
「そうですね、あくまでこちらはエプロン貸与しか応じられませんので」
②私はレジ希望ではなく、品出し希望として応募して、ここに来たのですが?
「あれ?」
③以降はもう存在しなかったので無し。
いろいろツッコミを入れたいところだったが、ここで殺意を暴露としたら警察さんが来てしまう。
「では合否は7日以内に電話、メール、郵送でとお伝えします。
本日はありがとうございました」
そして、ついさっき。
これを今まさに書いているという序盤で電話が鳴った。
「3月15日から来てください」
再確認もするまでもない。
奴らはレジが欲しいだけなのだ。
品出しというエサを撒いておいて群がってきたおいらを、
必然的にとレジ担当にと誘導するだけの面接官という敵だったのだ。
「お断りします」
死ね、新しいその店のオープン初日という場で客を出迎える華々しいドアの前で、
銃弾を受けて死ぬがいい。
ずだだだだだだだだん、
「…ふう、か、い、か、ん♡」
どこぞの映画のヒロインが如く、そういう幻影というおいらに撃ち殺されるという夢でも見るがいい。
午前9時30分から午後16時までという本日指定という面接日だったが、
私の後に誰も来なかったというのは、
16時からという方がいなかったからか、
もしくは15時からという私でラストとなっていたのか。
午前中はいたんだろうか、
いたとしたら皆さんはレジ担当希望者だったんだろうか、
謎だが、
品出し担当希望として向かった人がいたならば、
騙されてレジ担当となり得たのか、
それとも別な場所にすると去ったのか、
もう駄目だ。
人を少し信じられるかもしれないと意気揚々と出掛けていったというのに、
逆に殺意を感じてしまった。
品出し希望者からだんだん論点がずれていくという経過の中で、
悠長にツッコミを入れている場合ではなかった。
アルバイトだってのに、何故契約社員だの正社員だのという話が出て来たのかは分かる。
履歴書に書き連ねた2つの職種が正社員だったからだ。
医療事務と不動産事務。
どんな仕事内容でしたかと聞かれたから答えた。
どうして辞職をと聞かれたからまじで答えた。
上司へのパワハラを見ていられなくて上に報告としたらもみ消された挙句責任を取らされて辞職。
越権行為という仕事内容の先に、まさに越権行為しかないという無理難題を突き付けられ、
出来る人を遣うから出来ない人は要らないと言われて辞職。
こーんな会社もあるんですよとお披露目会をしたことを後悔とした。
しばらく、私は無職ですよ。