お誕生日

 おめでとう―


あなたに伝える術(すべ)が

 私にはもうないから


 この場を借りて


誰かに祝福されていますように・・・



品川のとある1LDKの一室。



広いキッチンに、7.5畳のリビング。

外には私が望んだ広いバルコニー。


そして、4畳ほどの小さな寝室。



大きな海人には、ちょっぴり狭かったけれど

でも、逃げ場のないその小さな部屋が


いつもふたりを仲良くさせてくれた。



「狭いねっ!」


って笑ったあの夜のことはその後、


喧嘩するたんびに思い出しては

ふたり、一緒にいようと誓い合った。



こうして―

海人と私の生活ははじまった。


あの、まだ暖かい冬に―



「ウソはいけないよ」     あの日は雨だった  より


   ◆


ねえ、海人。


落ち着いた口調で言ったその言葉が

今でも頭の中で響くんだ。



「ウソつきたくない」

でもなく、


「ウソつく必要ない」

でもなく、


「ウソはいけないよ」

って。。



ねえ、海人。


あの時どんな表情をしていたの?

今となっては願うことしかできないんだ。


常に誠実であろうとした君の顔が

寂しげではなかったことを・・・



  ◆ ◆ ◆



あれから1年が経った時、

私は、親に本当のことを言った。


反応は予想通りだったけれど、

でも、愛が勝った瞬間だったと思う。


そして―


ふたりの愛を理解してくれた親にも、感謝している。



厳格な両親が同棲を許してくれたのは

海人の人柄、そして―


学歴。



私は親に初めてウソをついた。



海人は都内の一流高校を中退していた。


若い頃から働き、頼りがいのある男に成長した彼をみれば

学歴なんてどうでもよかった。


私はその高校に入ることすらできなかっただろうし、

彼のふと見せる立ち居振る舞いや言動には知的さが滲み出ていた。


それでもやっぱり、うちの親が許すわけもなく

私はウソをついた。



そして、


海人にウソをつかせてしまった。


最後まで 「ウソはいけないよ」 と言っていた海人に

「一緒になるため」 と納得させた。



私は、人生で一番、酷いことをした。



それから別れるまで5年間―

一度もその話はしなかった。



あの日はどしゃぶりの雨だった。



     ごめんね、海人  へつづく・・・



おはよ女の子


同棲の話だけど、、、


塔子は何の覚悟もしてないけれど、

いつでもいいよ家


海人の都合が良くなったらしようよアップ


塔子の要望は「部屋の中禁煙禁煙


2003/08/07 12:25


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もちろん男の子


つか、やめるもんっチョキ


塔子の嫌がることは

ぜぇ~んぶ

やめるもんっっべーっだ!


それより~

今朝の夢、修羅場だったよダウン


塔子と同棲するのが別の男だったしょぼん


2003/08/07 12:33



海人は、マメなひとだった。


毎日のメール。

2日おきの電話。



「今何してますか?

海人くんはまだお仕事をしております(^O^)/」


「塔子ちゃんに次会えるのはいつですか?

無視しないでくださーい(* ̄Oノ ̄*)」



一つ年下の海人の言葉ひとつひとつが可愛らしくて


笑った。



  ◆ ◆ ◆



付き合うことになったのは

自然の流れだった。


彼の無邪気さが、私の心を溶かしてくれたから。



そこから同棲生活に至るまで、

たった5ヶ月だった―



海人に出会う前の私は、いつもどこか不安定で、

安心する場所を求めて彷徨っていた。


恋愛は生活の一部でしかなくて、

時々、無性に排除したくなるときがあった。


彼氏に然程興味もなかったし、

彼氏面されると、なんだか冷静になる自分がいた。


だって、出会った男は皆、

自分自身が好きだったから。。



そして私もまだ・・

人を好きになるということを知らなかったんだ。



私たちは、誰も入り込めない程

強い絆で結ばれていたよね。


浮気の心配なんて一度もしなかったし、

束縛だってしたことなかった。


だって海人は、

いつも私の後ろから見守ってくれていたから。


   ◆


ねえ、海人。

私、最近気づいたことがあるんだ。



海人はいつも、

私の浮気を心配していたよね。

束縛・・・してきたよね。


私は海人を責めてしまったけれど、、


でもそれは、

私が海人の前で 前ばかりを見ていたからだよね。


いつだったか、

「どんなコが好き?」って聞いたとき、


「後ろからピヨピヨついてくる塔子」って、、

ちゃんと伝えてくれていたのに。


   ◆


ねえ、海人。

海人といるときの私は、いつだって嬉しくて

海人の前で はしゃいでいたんだ。



ねえ、海人。

一度でいいから、振り向けばよかった。。

後ろからピヨピヨついていけばよかったよ。。。



私は人に深入りしたくないコでした。

真面目な話も苦手です。


でも、海人と出会って、

そんな自分が寂しくなりました。


「純粋に恋愛したい」


真っ直ぐな瞳でそういった海人、

眩しかった。



海人といると、こっちまで素直になります。


最近の私は甘えん坊で海人にベッタリだけど、

基本的には海人を癒してあげたいって思っています。


大好きな海人にずっと守られていたいし、

海人にだけ見せる安心した顔をずっと見せていきたい。


海人に自信を持って

「俺の女です」

って言ってもらえるような、


そんな彼女になりたい。


真面目な話もちゃんとする。

それは、二人がずっと一緒に歩んでいくことの証だから。


私は海人についていくから。

ずっと、ずっと。。


2003/11/20 23:06