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セントレアを離陸

雲の上は晴天

 

小学生だった俺達3人を集めて

親父が言った

今日からこの人がお母さんだよと

 

 

線状降水帯の中を抜けて

無事、着陸

 

違う、俺達3人の母さんは3年前に死んだ

 

だけど

掃除・洗濯・即席ラーメンからの解放

それが嬉しくて歓迎した

 

 

 

実家着

お茶飲んで30分くらいで温泉宿へ移動

嫌な思い出ばかりの家

これくらいが限界だ

 

 

その人は自分達と全く馬が合わなかった

身勝手でヒステリーを起こす人だった

 

違うな...

自分から見るとそういう人にみえた

 

 

 

まず墓参りへ

 

 

小学生だった俺達は

そんな人を連れてきた親父を憎んだ

 

でも今は分かる

親父もギリギリだったんだと思う

 

実母の話はいつの間にか禁句になった

 

 

 

5年ぶりの故郷だ

食べたいものもある

 

だが、それを押しのけ、その人は

自分の行きたいラーメン店を指定した

(地元のチェーンでそれなりの味にはなっている)


 

その人の料理は経験がなくまずかったが

白ご飯、主菜、味噌汁が並ぶ

即席ラーメンからの解放は嬉しかった

 

ただ、お弁当は恥ずかしくて

何度も学校帰りに捨てた


実母なら

母ちゃんあの弁当ないやろー

って言えたんかな?

 

 

 

目的地の温泉宿に到着

 

 

自分は将来就きたい職業があった

勉強したかった

 

その人が家事をやってくれるようになってから

遅れを取り戻そうと猛烈に勉強した

 

自分にとっての彼女は踏み台だった

 

 

 

今回の一泊温泉旅行を提案した時

その人からこのホテルの指定があった

 

やっぱこの人は変わらんなと思った

 

 

そして希望通り進学・就職

大学も就職もできるだけ故郷から遠くへ

出来るだけこの人から離れた所へ

 

 

 

スマホの使い方について

2時間近く付き合っている杏子さん

ありがとう、本当にありがとう♪

 

 

嫁いでから40数年

親父を看取り、一人で暮らすその人

 

自分も歳を重ね

病気をしたりして少し人生観が変わった

 

彼女の限られた人生の時間を

僕達のために使ってくれた

それには感謝せねばならない

 

そう思っての今回の企画だった

 

”散財だったね”

彼女なりの精一杯のお礼の言葉なのだろう

 

最後にお母さんありがとう...

みたく終わりたかったが、

そんなに人間できてないw

 

 

おしまい♪