『凛冽の宙』
幸田真音
2004年5月1日初版第一刷発行
株式会社小学館
新年1冊目が幸田真音となった。
外資系金融の話。偶然だが、『挑戦巨大外資』に続き外資ネタ。
また、ネタ的にはハゲタカシリーズともリンクする。
しかしながら、本書でのキーポイントは、「ハゲタカ行為」と「詐欺」・「手品」の違いはあるのか?
不良債権処理方法として、実際には「債権の転売」が多くなされたわけであるが、その実は
「手品」と変わらないとの本書の指摘。銀行は転売によりBSからオフできる。
引当金の計上という間接処理ではないので、「費用化」でき「節税」できる(P/L悪化には悪影響だが)。
一方で、債権を買い上げた業者は、買値以上を回収できればメリットがでる。
買われた業者も、(潰されない規模の一部大会社に限るのだろうが・・・)債務を圧縮できる可能性が
ある。また、債務の圧縮分は、BSをバランスさせるために「利益計上」できる。なので、元の債務状況では
返済のための融資は受けられないが、「債務圧縮」を前提とすれば、返済のための融資を受けることが
でき、圧縮された債務を返済できる。
⇒みんな万々歳である!!・・・>どう見ても「手品」にしか思えないですね。結局、費用負担したのは
一般国民ということです。
とは言いながら、この一見めちゃくちゃな方法で、とりあえずは「不良債権処理」が進んだのが事実。