『虚像の砦』
真山仁
今回も、真山仁で、『虚像の砦』を手に取ってみた。
テーマは「虚像」である「テレビ業界」。
テレビ局で働く、報道マンとバラエティ製作者が主人公。
報道マンについては、テレビという現代社会において非常に影響力が強いメディアでの
報道の在り方と政治との関係が主題。テレビに限らないが「報道」は、政府や企業等の「公器」
を監視し、問題を広く提起する立場から、時に批判的に報道することがある。
一方で、テレビのようなマスメディアを自者・自社に有利なように活用したいとの思惑を
持つ人間もあり、「報道」の中立性と相容れないことがある。当然、「報道」には「表現の自由」
があるわけであるが、山崎豊子の「運命の人」や昨年成立した「(特定)秘密保護法」のように
政治・行政が「報道」に対して圧力をかけたり、制限するような動きが実際にある。
このような中で、信念を持って「報道」する主人公に熱く打たれる。
また、バラエティ製作者は、幼馴染である落語家や父親との交流の中で、
本当にやりたかったこと=「笑いは最強の武器である」に目覚めることが描かれている。