『一刀斎夢録(上・下)』
浅田次郎
2013年9月10日第1刷
株式会社文藝春秋
浅田次郎の新撰組シリーズ3部作の完結編。
「壬生義士伝」、「輪違屋糸里」に続く3部作目。
例のごとく、口語調の独白小説。今回の語り部は、なんと新撰組・3番隊隊長・斎藤一。
剣道に精進する陸軍将校の主人公が年老いた斎藤一から、夜な夜な酒を酌み交わしながら
昔話を聞くという構造。
浅田節炸裂で、内容も話法も読者を引き込まさずにはおかないが、
ちょっと残念なのは、無口で孤独なイメージを持つ斎藤一が延々と語り続ける姿が
想像しにくい点か・・・。物語上も無口な斎藤一と出ては来るが、延々と語り続ける
姿が説得力を持たない・・・。そのギャップを狙ったか…。
年を取ったことによって丸くなった姿を植え付けたかったか・・・。