わたしたちは長い間、言葉が持つ気配を頼りに生きてきた。
気配は察するものであり感じるものだった。
言葉にするのは無粋であるばかりか悪いことだった。
言葉より情感でつながるのが家族だとされてきた。
そして、それで長年うまくやってきたのだ。
夫婦には「あ、うん」の呼吸があり、親子は以心伝心でわかり合えるものだと信じられてきた。
いま、それが揺らいでいる。
その揺らぎが大きくなってきた時期と情報時代の到来は、はっきりと重なるのだと彼は主張する。
「個」を確立するというのは、言葉を獲得し自己認識を確立するということである。
情報時代へと変わっていく中で住宅の在り方も変化していく。
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