詩吟のN先生はいつものように5時に起きて、一石まで散歩に行って丁度6時に帰ってきた。

 

その後7時から朝食。

 

日本人とフランス人のカップルと、アメリカ人の四人は7時半からの朝食。

 

日本人達が車で8時半頃出発して行き、続いてアメリカ人達も出発。

 

先生と9時半まで、囲炉裏端で詩吟の四方山話。

 

私が二十歳頃直弟子の先生方から教えて頂いたことを、今度は私が若い先生にお伝えする。

 

今となっては、私しか知らないこともあるかもしれない

 

先生は私が紹介した岩村城へ行くと言って、9時40分頃出発して行かれた。

 

 

 午後は1時から大明神で祇園様のお祀り。

 

お賽銭に、今朝N先生が支払って行った新千円札を使ったら、初めて見る人が殆ど。

 

三人ほど50代が来て、段々顔触れが変わっていくことだろう。

 

それこそ色んな話題にあちこち飛んだが、2時10分頃散会。

 

 

 今日は日本人とフランス人カップルが二泊目。

 

横浜のМさん達は友人同士の女性二人で、今朝南木曽駅に着いて、タクシーで南木曽岳登山口まで行き、登山後降りて来てまたタクシーで4時半頃来られた。

 

京都の娘さんと、香川のお母さんのОさんの母娘は、顔立ちは似ていないが、二人とも私より少し背が高い。

 

 

6時半から夕食を食べ始めてもらっていたら、6時45分頃、195㎝位の外国人の男性が玄関から入ってきて何か言っている。

 

カップルに通訳をしてもらったら、スマホの充電をしたいので電気を使わせてほしいと言っていて、たまたま同じフランス人だと言うことで親しげにフランス語で話を始めた。

 

今日は馬籠に泊まるのだが、妻籠からバスに乗って帰るつもりが乗り遅れ、歩いて帰る途中でスマホの電源が切れ、連絡も出来ないので困り果てて入ってきたようだ。

 

充電器をポケットから出して充電を始めたが、お腹が空いているだろうと一本余分に残っていた五平餅を上げたら、喜んでペロッと食べた。

 

宿の人間としては、帰って来ないので心配しているだろうと、宿の名前を訊いて電話をして宿泊客かどうか確認して話をしたら、迎えに来ると言ってくれたので家で待ってもらうことにした。

 

馬籠からなら十五分で来るだろうと思ったが、なかなか来ない。

丁度、お客さんの夕食時間なので

 

我が家のお客さんが美味しいと言いながら食べている横で、待っているのは辛いと思ったが仕方ない。

 

とうとう外でそうめん流しをし始めたので、そばで見ているだけで可哀そうだが、夕食の予約をしている宿の事を考えても食べさせるほどの義理は無い。

 

そうめん流しを終えた時、明日ここに泊まりたいと言ったそうで、フランス人に私に明日やっているか訊いて来たが、休日だからと断った。

 

皆が家の中に入ってすぐ、迎えの車が来て乗って行ったが、我が家のお客さん六人全員が私と一緒に見送った。

一人の外国人男性を心配する皆の連帯感は、凄いと思った。

 

見送ってから囲炉裏に火を焚き、今日も木曽節と長持唄を唄った。

 

母娘と友人同士の二組は、私が民謡を唄うことを知らないで来たので、素直に喜んでくれて唄い甲斐がある。

 

二十代の娘さんに雨戸を閉めるか訊いたら、やりたいと言うので閉めてもらった。

 

そこで「ギチリギチリと鳴る戸を開けて 忍び込んだの嬉しさよ」

「忍び込んだでやれ嬉しやと 思や夜明けの鐘が鳴る」という歌詞があってね‥と説明し、「夜這いって知ってるかな?」と訊いたら、「知りません‥。」と言う。

近くにいたお母さんが「オーナー!そんな言葉教えないでください!」と笑いながら言うので「すみません!」

 

今まで時々若い人に、「夜這いって言葉は知ってるかな?」と訊いてみると100%知っていたが、これで確率が99,9%位になった。