「しゅうれんぼ」の太いのが生えてきた。
私の手は小さいが、これだけ太いしゅうれんぼはあまりない。
今晩お泊りのお客さんは、当日客のSさんお一人。
「ああ・・美味しいですねぇー」
初めて食べたしゅうれんぼを喜んでくれた。
「お宅は評判の宿なんですね!」
「えっ?どうしてですか?」
「ロクロ屋さんやお土産屋さんで『どちらにお泊りですか?』って聞かれるので、こちらの名前を出しますと『それは良いところにお泊りですねー』って、聞いた皆さんがみんな誉めてましたから・・」
祖父の代から民宿業を始めて、四十年の日頃の積み重ねが、地元の人たちから評価していただけることにつながっていると思う。
お客さんにとって良い宿でありたいという努力もしているし、自信もある。
その自信が驕りとならないようにしたい。
これは詩吟でもいえることで、努力や練習・勉強に裏打ちされた自信は必要だが、慢心と紙一重である。