受験に合格したのに、素直に喜べなかった話

こんばんは、おはようございます。
アラフィフおやじです。遠い遠い・・昔の受験の記憶がよみがえってきて
きましたので、文字にしてみました。
今思い題しても・・何かもどかしい記憶があります。
 

「合格、おめでとう!」

そう言われても、心の中はモヤモヤしていた。

高校生の頃、必死で勉強して挑んだ受験。結果は合格。

普通なら嬉しいはずなのに、なぜか複雑な気持ちだった。

親も親戚も喜んでくれていたし、受験に成功したことは間違いなく

人生の大きな節目のはずだった。でも、心の奥底には、どうしようもない不安や寂しさが渦巻いていた。この気持ち、実は受験生の子どもを持つ親御さんにこそ知ってほしい。

合格の裏にあった「孤独」

まず、一番大きかったのは「友人が誰もいない学校」に進学するという現実だった。

受験は個人戦とはいえ、やっぱり慣れ親しんだ仲間と同じ環境に進むほうが安心する。

しかし、志望校の選択肢として残ったのは、地元を離れたまったく新しい環境の学校。

もちろん、そこには素晴らしい学びの場やチャンスがあるのだけれど、

当時の自分にとっては「知らない人だらけの場所」へ飛び込むのが怖かった。

中学・高校と一緒に過ごした仲間と違い、新しい環境では「一から人間関係を築かないといけない」というプレッシャーがあった。正直、受験勉強よりも、こっちのほうがキツイんじゃないかと思ったくらいだ。

彼女との別れ

さらに、当時付き合っていた彼女とも物理的な距離ができてしまった。高校時代はほぼ毎日顔を合わせていたのに、新しい学校に進学することで遠距離恋愛に。スマホなんて無い時代、直接会えるわけじゃない。週末に会いに行くにも時間もお金もかかる。受験に合格して得たものもあれば、失ったものもあった。

「受験は人生を変える」とよく言うけれど、まさかこんな形で変わるとは思ってもいなかった。

 

一人暮らしの現実

そして、一番の試練が「初めての一人暮らし」だった。

受験生の親御さんの中には、「子どもを大学に送り出すのが寂しい」と感じる方も多いかもしれない。でも、当の本人も同じように寂しさを抱えていることがある。

今まで家族と過ごしていた時間がゼロになり、すべてのことを一人でやらなければならない。一見、自由に見えるけど、その分、責任も増える。食事の準備、洗濯、掃除、生活費の管理……親がやってくれていたことのありがたみを、嫌というほど痛感した。

特に、風邪をひいたときや、ふとした瞬間に「ただいま」と言う相手がいないことに気づいたとき、ものすごい孤独感に襲われる。

受験に合格することはゴールじゃない

受験は「合格すること」が最終目標になりがちだけど、実際にはそこが新しいスタートライン。

特に親御さんに伝えたいのは、「子どもが合格したからといって、それで全てが順調に進むわけではない」ということ。進学後の環境の変化や、孤独、不安に押しつぶされそうになっている子どもも少なくない。

だからこそ、受験の合格発表の後も、ぜひ子どもがどんな気持ちでいるのか気にかけてほしい。

受験生の親ができること

もし、お子さんがこれから受験を控えているなら、ただ「頑張れ!」と言うだけでなく、「受験後の気持ち」についても話す機会を作ってほしい。

「もし合格したら、どんな気持ちになると思う?」 「新しい環境に馴染めるか、不安なことある?」 「一人暮らし、大変そうだと思う?」

こんなふうに、受験後の生活まで想像させることで、ただの「受験勉強」ではなく、「その先の人生を考える時間」になるかもしれない。

そして、もし合格後にお子さんが複雑な表情をしていたら、「どうした?」と聞いてあげてほしい。もしかしたら、「本当にここでよかったのかな」「一人暮らし、大丈夫かな」と、不安を抱えているかもしれない。

受験は親にとっても、子どもにとっても大きなイベント。でも、ゴールじゃなくて、スタート。

合格の喜びの裏にある「複雑な気持ち」も、そっと受け止めてあげてほしいと

思うおやじなのでした・・・

 

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