忘れたころに…名古屋遠征の備忘録その2です

(忘れたころに書くのは記憶違いもご容赦くださいと言う意味です)

 

2024年2月25日(日)14:00START

沢田蒼梧リサイタル@宗次ホール

 

 

時系列その1はこちら

関東から名古屋へ遠征する旅日記7:リサイタル話3くらいです

 

少しだけ巻き戻しながら続きです

さて色々あってホールに着いて

宗次ホール300席が沢田蒼梧さんの音色に集中した1曲目

ショパン:ノクターン第17番ロ長調 Op62.No1

 

沢田蒼梧さんの音源は本当に少ないので、リサイタルの後の寂しさがたまりません。前回はブレハッチ様とルービンシュタイン様の音源を紹介しながら、感動の余韻に浸っていました。今回続きを書くにあたり、沢田さんも好きだというピアニスト、ユリアンナ・アウデーエワー様のこれまた美しいノクターンを聴きながら綴りたいと思います。

 

 

沢田蒼梧さんのノクターンは本当に素晴らしかったです!

ホール全体が素晴らしい集中力で静まり返っていて

充分余韻に浸ることができた素晴らしい空間でした

沢田さん自身もホールの集中力を確かめながらたっぷり待って

その静けさに満足して軽くこくりと頷いたかのように見えました

そのまま素晴らしい集中力で次の舟歌の演奏が始まります

 

沢田さんの舟歌はショパンコンクール2021の音源にありますが

今回の舟歌はまた全然違っていて

大人っぽい揺らぎと落ち着きと悲しみのような深さが

表現されていたように感じました

 

「舟歌は人生の旅のような、その時々育っていく曲だと思う」

 

と以前沢田さんはおっしゃっていらっしゃいましたが

社会人となり研修医として1年お勤めされて

新たな景色を見た沢田さんの解釈なのでしょうか

演奏を聴き終えた時に会場にはほぅっと

ため息のようなものが漏れて

皆が満足したことを感じさせる空気が溢れていました

 

はぁ~本当に舟歌、大好きです

これからも沢田蒼梧さんの人生の旅を表現された舟歌

聴き続けていきたいと心から思いました

そして沢田蒼梧さんに限らず演奏というものの一期一会性

同じ演奏は2度とないということを強く実感します

今ここにいられてこの演奏を聴けたこと深く感謝します

 

美しい舟歌が聴きたくなったので辻井伸行さんの音源で

こちらもまだまだ深化されていくのでしょうね

 

さて前半のショパン2曲を終えて一度袖に戻られた後

沢田さんが再登場 マイクを持たれました

 

まずは今日来て下さったことに対する感謝の意を述べられて

全方向に丁寧なお辞儀と見回すように微笑まれて

「近況報告ですが大学を卒業して研修医生活を送っています」

研修医生活のお話をされるのかと思いきやここは沢田さん「研修医となってからも演奏生活はおかげさまで行えているのだけれど、リサイタルは久しぶり。約1年ぶり、ここ地元では2年ぶりになります。今日はスーツが久しぶりで。ずっと燕尾服でした。それで今日はベルトを忘れました。ハンカチも忘れました、急いでコンビニで調達してきました、ネクタイもぐしゃぐしゃで…急遽母のヘアーアイロンでアイロンかけてなんとかなりました…」などなどと会場を和ませてくださいました。それから、研修医として今は整形外科におられること、一番似合わないと言われるが手術のお手伝いなどをしていると。先日担当の先生がボルトを入れる手術で手を酷使してしまったので、代わりに僕がボルトの手術をした、でもあとでよくよく聞いてみたら先生が手を痛めた原因はゴルフだった、そしてピアニストの自分は手術で手を酷使して本末転倒という…というようなジョークを交えながらの近況報告をして下さいました。相変わらずの掴みのうまさに惚れ惚れします。

 

 

それから小学校への出張授業に伺ったという話。いのちの授業でどんな話をしようか真剣に考えていったのに「せっかく沢田さんがきてくれたのならピアノを弾いてもらいたい」と言われたこと。まさか研修医として出張授業で伺ってピアノというわけにはいかないしどうしようと困っていたら、会場に着いたらステージにバーンとピアノが設置されていた。弾くしかない状況になっていたので非常に困りながら弾きました、英雄ポロネーズを弾いたんですけれど、会場が寒すぎて手が動かなくて…ひどい英雄になってしまいましたとか。これまた笑いを取っていらっしゃいました。いやいや、沢田さんが出張授業に来てくれたならぜひピアノを聴きたいと思うのはしかたないですってばと共感しながら沢田さんの困った様子が微笑ましくてとても暖かい気持ちになりました。沢田さん、研修医としてピアニストとして、相変わらずの二刀流で頑張っていらっしゃるんだな、と励まされる思いにもなりました。

 

そして次の曲、ベートーヴェンピアノソナタ第30番ホ長調Op109の解説へ。この曲は中学生の時に取り組んだ曲(後で高校生でしたと訂正が入ります)なのだけれど、この30番という曲は後期ソナタで、ベートーヴェンのいろいろ苦悩の人生、難しい曲で、その時の自分には「まだ早い」と言われていました。改めて作り直した曲を聴いて下さいと。(ちょっとうろ覚えです)

 

 

沢田さんのベートーヴェンは以前鎌倉などで聴かせて頂いて、ストレートな美しさと細い体からは信じられないほどの熱量に圧倒されたことが思い出されます。そして今回も期待を裏切られることなくそれ以上の迫力と美しさで魅了して下さいました。なんというか、ベートーヴェンは頭のいい人が上手ですか?美しいだけでなく、理路整然とした説得力のある演奏でした。こちらも帰宅してすぐまた聴きたくなったのですが、あいにくの沢田さんの音源の少なさ。

 

熟練のポリーニ様の演奏にぐっときたので、第1楽章のみですがこちらに想いを馳せることにします。

この演奏4年前ですって…ポリーニ様おいくつですか?偉大なピアニストの魂は美しいままに深みを増して…こんなにも染みるものなのですね。ピアニストとしての生き様、オーラに溢れていると感じます。ベートーヴェンの後期ソナタ、年を重ねた沢田先生の演奏でぜひまた聴いてみたいものです。

 

第2楽章もありました。こちらは1976年のポリーニ様。

※CMなしのものを見つけられなくてごめんなさい

第3楽章他、今どきはたくさんの音源がありますから、ベートーヴェンソナタ第30番、ぜひ通しで聴いてみて下さいね。

 

前半終了~

沢田蒼梧さん、もう前半だけで感謝です

名古屋まで遠征してきてよかったです

沢田さんのピアニストとしての時間は決して止まっていない

それどころか人生の経験値が音楽性をさらに高めているのではないか

 

沢田さんは以前おっしゃっていたけれど、ピアニストとしてしたいことと医者としてしたいことに変わりはなく、人々を癒したい、その想いは共通だと。自分にできることを模索し続けますと。

 

ピアノの音色を聴いて、お医者様としての沢田さんの時間まで見せて頂いたような気がしました。

小児科になりたいという沢田さん、優しくて思慮深い素敵なお医者様になられるだろうなぁ、そんな沢田さん他、推しピアニストたちのゆかりの地、名古屋という街まで大好きになります。いつか名古屋に住みたい!とますます思いが募る前半でした照れ

 

また忘れたころに続きます

(うろ覚えくらいの方が記憶違いもご容赦いただけますよね)

 

ちなみに備忘録1にも興味を持たれましたらこちらをどうぞおねがい

お立ち寄りくださりありがとうございますお願いキラキラ