■下の子の卒業式の話
この小学校では、卒業式後のホームルームが終わると、校門を出るまでの最後の下校を下級生や保護者がたちが道を囲んで見送ることになっている。
見当たらない妻だが、恐らくその時にはどこからかともなく現れるだろう。
どこからともなく・・・
いや、どこからかが気になるんだけど・・・
式が終わり、およそ30分くらい経ったころ声が聞こえてきた。子供たちが校舎から外に出てきたようだった。
私は写真を撮るためにカメラを構えて目標を定めた。私は子供たちの進行方法に立っているので、先頭の子しか見えない。下の子の顔が見えるまでカメラを構えたままじっとしていた。
ほどなくして下の子の顔が見えたので、私は歩行に合わせてカメラを動かしながら連射した。
校門をくぐり抜けた子供たちは、そこでたむろして話し込んだり学校や立て看板を背景に親と写真を撮ったりしている。
私はすぐに下の子には近づかず、遠目から友達と楽しそうに談笑している様子を眺めたり、写真に収めたりしていた。
その時だった。場外から見慣れた人影が学校に向かって歩いてきているのが目に入った。
YES!
TSU-MA
どこからともなくではなく、校外から徒歩(かち)で来たのは予想を裏切られた(笑)
そしてよく見ると、校門を出て少し離れたところから義父母が子供たちの輪を見ている姿が目に入った。このまま行けば、当然、義父母の視界にも妻が入ってくるがどうなる!?
ツカツカと歩いて近づいてきた妻は、子供たちの輪の中から下の子を見つけ出し何か話しかけている。そして、カバンからデジカメを取り出してその場で2ショット地鶏を始めた。
2ショット地鶏て
地鳥て
なんそれ!
デジカメの自撮りはかなり難しいと思うが、それをやっていらっしゃる。下の子は自撮りのために引っ付こうとする妻に対し、あからさまに気乗りしない態度を示している。
友達に見られているから照れ隠しなんだな♪
そんな嫌いじゃないくせに♪
そういうお年頃なんだな♪
その時だった。驚きの想定外の事が・・・。