むらいゆうこ「一ツ橋の花売り娘」。
配色と哀しみ、
配色の哀しみ、ではない。
空中にかかる高架道路とその橋脚が川に突き刺さる、
この痛ましい景観へのむき出しの暴力性に対するやり場のない悲しみ。
と、
花売り娘という古風が息をつなぐことのことの出来ていた、
この高架道路がかかる以前の江戸東京。
暗に1964年東京オリンピックへの批評性が垣間見えて、
その詩情にも共感する。
河野辺尚美「記憶」。
人が求め、向かうべき豊饒なるところとは何処?
美と感ずる原点、自然への思慕。
鈴木佑子「幾山河」。
むしろ近代との不調和を川との対比に見たのかも。
惹かれた。
鈴木陽二郎「乗れるようになったョ~」。
そのままどこまでも、どこまでも、
お父さんの願いを見ているようで、
ちゃんと街灯もついている。
ねずまちるくね「ことりのきもち」。
瞳のなかに辛うじてとらえることの出来る
小さきもののかたち。
都美術館
15日まで。
Galleryころころ
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