ババヤガ | 絵画的世界の窓

絵画的世界の窓

GALLERYからの景色

 

先日王谷昌著「ババヤガの夜」(文藝 2020秋)の読後感みたいなものを

Twitterに書きましたが、

「ババヤガ」が気になって検索かけたら、

どうやらスラブ民話に出てくる「妖婆」をいうらしく、

またムソルグスキーの楽曲「展覧会の絵」の中にも使われていることわかり、

さっそく聴いてみたら、

ああっ、出だしはよく聴くあの曲ではないか!

 

「妖婆」といわれる一方、

慈悲深い助言者ともいわれ、

この慈悲深さに「女」」をぼくは重ねた。

菩薩だ。

 

ふと言い知れぬ官能を「女」に感じるのは、

ぼくは「男」だけど、

自分の片割れとしての「女」」の自己愛に目覚めた時ではないか、

愛し、愛さずにはいられない自分の中の「女」こそ、

対象としてあらわれる「女」であるなら、

葬ってきた分、愛おしさが募るのもよくわかる。

 

その「ババヤガ」を描いたロシアの画家・イヴァン・ビリビンの挿絵。

おとぎ話は自然への畏怖に根差した恐怖と幻想の世界だと思う。

 

Galleryころころ

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