飲食店で食べる際には、メニューや店の外にあるサンプルを見たりして、食べるものを選ぶ。
実物を見ながらこれをください、というのはビュッフェ(バイキング)でもなければなかなかない。
(たまに事前に食材を見せて選ばせるところもあるけれど。)
それに対して、コンビニやスーパーのお弁当や惣菜は、実際のものが並べられていて、そこから自分で選んでレジに行く。
同じ種類のお弁当でも、中身を吟味する人もいたりする。
ましてや、自分で調理することが前提となる野菜や肉、魚といった生鮮食料品は実際のものを見て買うことが多いんじゃないだろうか。
街の商店街などにある八百屋さん、魚屋さん、肉屋さんといった専門のお店で、店員さんと会話しながら買うということはスーパーではない。
それでも実物を見るということはする。
実際のところ、スーパーなどでは野菜であろうと、肉や魚であろうと、同じ種類のものであれば、品質管理がしっかりしているので、どれを選んでもそれほど大差ないのかも知れない。
それでも見て選ぶ、ということへのこだわりは、特に年配の人には多いような気もする。
そうした中で生鮮食料品の通販がどこまで伸びるだろうか。
アマゾンが食料品スーパーのライフと提携し、実店舗から配送するサービスを都内で年内にも始めるとのことだ。
ネットで選んだ商品を、ライフの店員が集め、アマゾンで配送するサービスとなるらしい。
配送サービスをラインナップに設けているスーパーも出てきているが、その際には実店舗に足を運んで自分で選んだものを自宅まで配送してくれるものだったりする。
実物を自分で見て選ぶ、ということに対する心理的ハードルをどこまで払拭できるだろうか。
実は、ここら辺は高齢者の自動車運転にも関係してくる。
郊外に家を持っていれば、どうしたったスーパーまでなんらかの交通手段を使わざるを得ない。
その際に、自動車という手段は、自分の好きなときに行くことができ、帰りに荷物を持って帰ってくることもできる。
都心と違って駐車場も充実している。
郊外でも地方でも、公共交通機関は、都心と違って、そんなに頻繁には来ないし、使い勝手が自動車ほどには良くない。
自動車が必須という街は多い、というか都心以外はほとんどそうかも知れない。
そこで宅配、通販というのは確かに有効な手立てだとは思うのだが、そこでハードルとなるのが、実物を見て買うかどうかだ。
電化製品でさえ、実物を見て触って、試してみたい、という思いは強い。
アマゾンなどのウェブでの情報だけ見て、ポチッとする心理的ハードルはまだまだ高いような気がする。
もしかしたら、現金志向と根っこが同じで、日本特有なのかもしれない。
生鮮食料品自体は、AmazonでもAmazon freshというサービスはすでに展開しているが、なかなか思うように利用が伸びていなかったからライフとの提携に至ったのかも知れない。
楽天は西友とすでに組んでいる。
実物を見るというハードルをどうやって超えるのか、そのために何をどうすればいいのか、もちろん各通販会社は考えているはずだ。
実物を見て買うことが多かった衣料品も、ZOZOはそのハードルを超えてきたのだから、生鮮食料品もどこかで超えてくるとは思うけれど。
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