野球はエンタメでも政治はエンタメではない。 | こんちゃんの「社会世相を斬って、見てみる」

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巨人の菅野投手がCSでノーヒットノーランを達成した。

 

 

レギュラーシーズンでは最多勝や防御率1位も獲得している。

 

 

打高投低と言われる野球界にとっては圧倒的と言っていいんだろう。

 

 

バッターは今やバッティングマシンの向上で、マシンがどんな球でも投げられるようになってきている。

 

 

160キロのスピードのボールでもマシンであれば再現できるので、それに対応しようとするバッターは出てくるだろう。

 

 

ピッチャーはマシンの手を借りて、というわけにはなかなか行かない。

 

 

そんな中での菅野投手の快挙だった。

 

 

だが、私自身は巨人ファンであるが、ここで菅野投手の話をしたいわけでは無い。

 

 

野球においても、今やどんどんとルールが厳しくなってきているという。

 

 

かつてであれば、キャッチャーにぶつかりながらホームに滑り込むというダイナミックなシーンもあったが、今はご法度になっている。

 

 

ダブルプレー崩しで2塁に走るランナーが不用意にスライディングすることも守備妨害になる。

 

 

野球だけに限らず、選手の身の危険を守るための規定改正は行われている。

 

 

だから、以前と比べると激しいプレーが見られなくなってきている。

 

 

一方で、他のスポーツでは時間がダラダラとかかるようなルールが改正され、試合運びがテンポよく進むようになってきている例もある。

 

 

バレーなんかは、昔であればサーブ権の行ったり来たりで時間がかかったが、今は時間が短縮され、また盛り上がりを見せてきている。

 

 

スポーツも興行なので、エンターテイメントとして成立させることと、選手自体を守ることのバランスに苦心しているようにも思える。

 

 

ではそれを見ている観客側はどうなのか。

 

 

エキサイティングなものを見たい、という欲求が高まってきているんじゃ無いだろうか。

 

 

最近は全く見ていないので分からないが、かつてのプロセスでは、流血はあるし、場外乱闘はあるし、電流を流した柵を設けたりなど、なんでもありだった。

 

 

そして、それに観客も興奮していた。

 

 

ただ、なんとなくお約束のような試合運びも見え隠れして、ルールを整備した上で、もっとマジでガチな試合を行うK-1のようなものが持て囃されるようになっていった。

 

 

選手の身を守るためには、どうしてもルールを厳しくし、危険な行為には目を光らせるから、エキサイティングなゲームからは遠ざかっていくことにもなる。

 

 

ルールは厳しくなれば観客はつまらなくなったと感じ、ルール違反も辞さないなんでもあり的なゲームに、憤慨し「あれはけしからん」と言いながらも興奮して見ている。

 

 

エンターテーメントを求める機運は観客側にはどんどん高まってきている。

 

 

エンターテーメント性を高めるためには、どこかでルールはあっても無視して、無茶苦茶なことをしでかすようなところを見せる、というのがあるのかもしれない。

 

 

それを批判する人も、もっとやれという人も、結局はどちらも興奮しながらそれを見ることになる。

 

 

理路整然としたものは正しくとも、誰も見向きもしない。

 

 

こうして書いていて、何かを思い起こさせる。

 

 

昨今の日本の政治状況にちょっと似てきている。

 

 

あれだけ疑惑が持たれ、大臣はまともに質問に答えず、首相が逆ギレしたかのような答弁をすると、それに合わせるかのように公文書を書き換えたり、嘘を重ねたりする。

 

 

当たり前と思われるルールはスルーされ、そのままになり、疑惑を持たれた議員も、禊が済んだとして重要ポストに据えられる。

 

 

もう、なんでもありだ。

 

 

だが、観衆になっている国民は、そんななんでもありの状況を「けしからん」と言ったり、「別にいいんじゃない」と言ったりしながらエキサイトして見ている。

 

 

エンターテイメントとしては十分に成り立ってしまっている。

 

 

だが、これはスタジアムだけで完結する話ではない。

 

 

野球はあくまでもフィールドの中だけの話だ。

 

 

だが、政治は自分たちに降りかかってくる。

 

 

かつてのプロセスで場外乱闘が起き、観客席の椅子が持ち出されることもあった。

 

 

政治はそんなレベルでは済まない。

 

 

観客がその椅子で殴られる可能性だってある。

 

 

エンタメとして楽しんでいるわけにはいかない

 

 

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