このテーマでブログを書くのは3ヵ月ぶりです。

前回の記事は以下

 

では、結論から行きます。

私が最終的に出した答えは『間に合わなかった』です。

 

この『間に合う』の定義を『合格すること』だけにするのであれば『間に合った』と結論づけることも出来るでしょう。

 

ですが、間に合うの定義が『中学受験を成功させること』だとしたら、我が家の結果は「間に合わなかった」となります。

ざっくり言うと『試験には勝って受験には負けた』という感じです。

 

A太の2月全勝は極限状態の中で本人が覚醒しただけというか、一種のトランス状態で『瞬発的な力で起こした奇跡』のようなものだと思っています。

また、私がもっと優秀な親で3年生くらいから中学受験を意識して準備させていたら、直前期のA太はこんなに苦労せずに済んだと思いますし、もっと高みにも上れたのでは?という自責と後悔の念も強くあります。

 

つまり、もっと早く受験を始めていれば更に一段上の結果もあり得たと悔やんでいることと、最後は心身に影響が出てしまいかねないほどの負担を我が子にかけてしまったという2つの点で「失敗だった」と思っているという事です。

 

本当に中学受験は甘くなかったです。

我が家はたまたま2月全勝で終われましたが、これは紙一重の結果です。

2月全敗も十分にあり得たし、そうなっていたら家族の絆は大きく壊れてしまったのではないかと思います。

そんな危険なリスクを冒してしまっていることを直前期でパニックになっていた私は全く気付いていませんでした。

ただただ不合格だった時に自分自身が職場やご近所などで恥をかくのではないか?という事の方に意識が向いていて、家族のメンタルや息子の心のケアは二の次になっていました。

 

本当なら1月の抑え校をキャンセルした段階で志望校のレベルを2ランクくらい下げて受験するようにアドバイスすべきなのに、自分の見栄のために最後まで息子のチャレンジを止めることが出来なかった最悪の父親でした。

 

そんな最悪かつ低能な父をA太が救ってくれました。

おそらく息子は自分の力以上のものを最大出力で出し切ったのだと思います。

そして我が家にとって最悪の結果を回避してくれたのです。

本当に危なかったと今になって強く感じています。

 

なので、これから受験されるご家庭にはどうか我が家のような特異なケースを見て「偏差値35からでも逆転可能なんだ」とか「5年生の秋からでも超難関校に合格できる」という思い違いをせず、お子様に無茶なチャレンジは強いたりしないよう切にお願いしたいと思います。

 

中学受験の多くは順当な結果で終わります。

そしてそれは子供の能力×時間×労力に比例します。

身も蓋もない話ですがそれが実態だと思うのです。

夢も希望もない結論で申し訳ないですが・・・。

 

でもこのままブログを終えるのもあれなので、最後に多少希望のあるお話も1つ。

 

天地をひっくり返してでも「絶対に行きたい学校」があるという場合に限っての秘訣のお話です。

それは1月の最後の取り組みにあります。

 

「天地をひっくり返す」という事は、12月まではライバル達に完全に負けている状態だと思います。

実際にA太もその状態でした。

『NNそっくり模試5本勝負』ではD・E判定という負けが続き、前受けである埼玉ラウンドでも2回の不合格を経験しています。

しかも、そのうちの1校は偏差値50前半の『安全校』と日能研から言われていた学校です。

 

そんなA太でも2月1日校から合格を頂くことができました。

 

では、具体的にどういう取り組みをしたのか?

それは最後の2週間は2月1日校だけに焦点を絞るという方法。

他の併願校の対策は1月前半までで勇気をもって止め、2/1校以外の対策は「やるなら前日だけ」と決めました。(2日校は1日の午後、3日校は2日の午後のみという感じ。)

そして集中力を高めるため『1日午後校は敢えて受けない』という選択もしました。

それだけではなく1月後半の抑え校(渋幕・立教新座など)も日能研からは「十分受かる実力はあるので是非受験をしましょう」と勧められて実際に出願までしていましたが全てキャンセルしました。

 

ここまで読んで「いやいや、それは・・」と思われた方は正解です。

私もこの方法はかなり『危険な賭け』になるのでお勧めはしません。

一般的なセオリーとして塾からも1月の抑え校や1日午後校は必ず受けるように勧められるし、2日や3日の併願校の対策も直前まで滞りなく行うように指導されます。

そして、その方が安全だと思います。

 

でも多くのライバル達が直前の抑え校や併願校にも意識を分散させている中で「自分だけが1点集中」していると認識することには一定の心理的効果はあったと思いますし、この方法の是非によらず、逆転合格を目指すには何かをしないと無理だったと思うのです。

 

但し、この方法の最大のデメリットは『もし2/1に失敗したら、全落ちもあるぞ』というプレッシャーがより強く子供にかかることです。

それによってA太も試験の前日からメンタルは最悪の状態になっていました。

抑え校の『合格がない』のに「併願校対策もさせない」という、まさに『背水の陣』で向かった2月は親の方も恐怖心がMAXになっていました。

 

なので来年以降受験を予定されているご家庭には我が家と同じ選択をして欲しくないと思っています。

このお話は希望ではなく、あくまで1つの事例として捉えて頂ければと思います。