本年度アカデミー賞 脚本賞を受賞したこの映画


気になりながらも

なかなか映画館に行けず、、、

先日、やっと観てきました。


平日だけど、結構人入ってましたね。


内容は

フランスの山奥にある家から

夫が転落死。家の中に居たのは妻だけ

そして発見者は

視覚に障害がある息子ただ1人。


事故か、自殺か、それとも殺人か


妻が容疑者となり起訴され

夫婦にいったい何があったのか、、、

裁判で掘り下げていきますが、

妻に不利な状況ばかりが展開されます。


夫:作家を目指しつつ、アイデアは思いつくものの

文章が続かず1冊も本として仕上げたことがない。仕方なく教師として働きながら我が子にも勉強を教えている。自分のせいで息子が事故に遭い視覚を失った…と自分を責めている。フランス人。山小屋に引越し民宿をしようとして家を改装中。


妻:作家として成功している。以前夫がボツにしたアイデアを膨らませて本を仕上げ出版した経緯がある。息子の事故以来、夫側の理由で何年もセックスレス。バイセクシャルでもあり、その間女性と不倫したことがある。ドイツ人。


息子:父が学校のお迎えをドタキャンした日に交通事故に遭い視覚の殆どを失う。週に3日だけ学校に通い、後は父と家庭学習。大型犬を相棒にして1人で散歩にも行ける。両親が時々激しい喧嘩をしているのを薄々感じている。


愛の国フランス

母国語に並々ならぬ誇りをもつフランス人→夫


表情は固く、勤勉で理論的なドイツ人→妻


妻、パワフルで強いです。

夫、女々しいというか、グチグチグダグダ…文句ばかり。そして作家になれなかったのは妻のせいにしている。


裁判は、とにかく妻に不利なことばかり続きます。

そして肝心なことを、後から後から思い出す妻。

メディアも妻が完全に黒、、、かのように報道します。


裁判劇は好きなんですが

フランス…なんというか独特ですね。


最後はあることで逆転するんですけど

内容は伏せときます。


ワンちゃんと息子が切なくて

悲しくて、ちょっとやりきれなかったです。


ワンちゃんが回復して

本当に良かった(TдT)


私としては、夫は腹いせで

「妻が殺人犯として裁かれたらええねん」くらいの立ち位置で自殺したんじゃないかな?と思う。


わざわざ喧嘩をふっかけて録音するとか

わざとやろ?って。


裁判でずっと聞いてる息子が不憫で…

父親としてどうなん?


と、後からだんだんこの夫(父)に腹が立ってしまった。

自殺にしても、事故にしても

家族を失ったことには変わりがない。

息子の深い悲しみを思うと

凄く切なかった。


まだ本気出してないだけ

時間と妻のサポートがあれば、

自分は作家になれたはず。という夫。


時間は作り出すもの、

努力次第で

どんな状況でも書くことはできる。という妻。

はい、正論です。ただ、言い方キツい。


完全に嫉妬だよなー。


作家って、書くことを止められない

そんな人がなるものだと思う。

書かずにはいられない的な…


何年もアイデアだけが山積みで

文章が続かないならば、

いつまで経っても

本にはならないんだろうな…と思う。


時間さえあれば…サポートさえあれば、とボヤいてばかりの夫は、残念ながら才能ないんだろうな〜

そして、その自覚もあったんだろうな〜


自分はフランス人、ここはフランス!お前もフランス語を話せという夫に対して、

自分はドイツ人、フランス語は勉強しているけどまだまだ慣れない。第二言語の英語がお互いに良いでしょ?という妻。


夫婦喧嘩なんて

そもそも、どっちもどっちなんだけど

この夫ちっさ…って思ってしまった。


肝心の録音された喧嘩のシーンは

実際に殴る音とか物が壊れる音がする時は裁判所に切り替わり、妻の言い分だけを聞くことになるので、妻が怪しいと見えてしまうんですよね。


こういう細かい所がうまいというか

脚本賞取っただけあるなーと思いましたね。


映画の終わりには


かつてこの夫婦が

和やかな家族だったと思われる

笑顔で飲み食いしている写真が流れていきます。


切ないというか

なんというか


見応えのある映画でした(*^_^*)

是非、映画館でご覧下さい。