#スージー・サーチを観てきました。

 

明るく愛嬌のありげなアフリカ系の女子大生のスージー(カーシー・クレモンズ)

はフォロアー欲しさのユーチューバー。

失踪した同級生でインフルエンサーのジェシー(アレックス・ウルフ)を

救い出して注目を集めたのはいいが、それに続く「犯人探し」で徐々にエスカレートする行動。

一見お茶目だが推理小説好きだけあってち密な計算。なかなか面白い。

 

ソフィー・カーグマン監督。

Chimeを観てきました。

 

料理教室で講師として働く松岡(吉岡睦雄)。

チャイムの音、料理教室の受講生田代突然発した言葉とそれに続く行動。

そしてそれがのり移ったのかのように、松岡も妻も子供も壊れてゆく。

むやみに多い空き缶をつぶす音、不穏感が満載の中編作品。

 

黒沢清監督。

リッチランドを観てきました。

 

マンハッタン計画で作られた核兵器生産拠点ハンフォード・サイトとその拠点となる街リッチランドのドキュメンタリー。

キノコ雲が校章になっている高校、フットボールのチーム名が「ボマーズ」。

町の誇り、そして原爆使用の正当性の世論。

そんなイメージの裏側に見える作業従事者の被ばく、がん、頻発した乳幼児の死亡、

土地を取り上げられて戻ることのできない先住民、今も残る環境への影響。

資料館に訪ねてきた広島の生徒たちへの学芸員の想い。

 

「なぜ原爆が悪ではないのかーアメリカの核意識ー」を先に読んだだけに、

彼我の意識の違いは意識しているつもりだったが、それに疑問を感じる人たち、

米国での被爆者の存在にも踏み込んでいる。

いわば軍産複合体の企業城下町といってもいいだろうこの町でも決して1つの

色に染まっているわけではない、口を開く人がいる、それだけでも希望を感じさせる。

 

アイリーン・ルスティック監督。

時々、私は考えるを観てきました。

 

人づきあいが苦手な事務員のフラン(デイジー・リドリー)。

得意なことは表計算ソフト。

周囲の和やかな雰囲気をよそに黙々と仕事をする。
嫌われているわけではないが、いつも一人。

イメージするのは自分が死ぬ姿。

人に合わせることができない、しない。ある意味マイペース。

そんな彼女の心に風穴を開けるのが新しい同僚。

自分が言った心無いひとことを悔やんでふさぎ込む。

気持ちを切り替えてドーナツを買いに行ったらクルーズに出たはずの定年退職者。

見えるものと見えないもの。心が少しだけ開いてゆく。
悪いもんじゃない。

 

レイチェル・ランバート監督。

 

ロイヤルホテルを観てきました。

 

カナダからオーストラリアに来た女性2人のバックパッカー、ハンナとリブ。

金に困って紹介された仕事先は田舎の「ロイヤルホテル」なるパブ。

単なる接客業と思いきや、

オオカミの群れに投げ込まれた2頭の子羊。

悪気のないハラスメントの連鎖、高まる嫌悪感にストレス。

不快感を態度に出す子と状況を飲み込みながら環境に飲まれる子。

外の世界から隔絶されたへき地の一軒家、密室劇に近い息苦しさがやがてホラーの様相を帯びてくる。

ベースはドキュメンタリーらしいが、目が離せない展開。

 

「アシスタント」のキティ・グリーン監督。