ナミビアの砂漠を観てきました。

 

美容脱毛サロンで働く21歳のカナ(河合優実)。尽くしてくれる同棲中のホンダ(寛一郎)に愛想をつかしてクリエーターのハヤシ(金子大地)のもとへ。

カナの感情の起伏の激しさ。も同級生の自殺の話の席で後ろから聞こえるノーパンしゃぶしゃぶの話に聞き耳を立てる。

いらっとする、すっきりしない、それでいて目が離せない。いささか長いけど眠気もない。何とも不思議。

 

山中瑤子監督。

チャイコフスキーの妻を観てきました。

 

悪妻と評されるチャイコフスキーの妻、そして同性愛者だったチャイコフスキー。

史実をもとに描いた作品。

妻が悪妻というよりチャイコフスキーがそもそも結婚に適さないことにいたる。

自分の世界に他人を入れたくない、それなのに結婚してしまった。

一途な妻とのすれ違い。入り口は「追っかけ」「ストーカー」じみてるけど、周囲からのよってたかっての結婚への冷淡さ、離婚の強要をみるにつけ、果たしてどうなんだろう、思わずにはいられない。

 

キリル・セレブレンニコフ監督。

ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディを観てきました。

 

1970年のマサチューセッツ州の寄宿学校。2週間のクリスマス休暇を寄宿舎で過ごすことになった3人の物語。

母親の再婚が原因で家に帰れなくなった生徒のアンガス、生真面目で皮肉屋、同僚からも生徒からも嫌われる教師のハナムが監督役、夫をベトナム戦争で亡くした料理長のメアリー。

初めは5人いた生徒も、4人はヘリでスキー旅行へ。そして残されたアンガス。

それぞれのバックグラウンド、変わりゆく3人の関係性。

いささかノスタルジックな感覚にもなるけど、好きな雰囲気の作品。

 

アレクサンダー・ペイン監督。

夏の終わりに願うことを観てきました。

 

7歳の少女ソルは、母と一緒に父のトナの誕生日パーティのため祖父の家へ。

でもすぐには父と会わせてもらえない。

 

人口声帯をつけた精神科医の父、治療費のことで頭を抱える兄弟たち、おそらくは最後になる誕生パーティ。

8年丹精した盆栽を息子に譲る父、娘に絵をプレゼントする父、オペラに合わせての母子のパフォーマンス、上に上がりきる前に焼け落ちる気球…。

さまざまな暗示もある中での、それぞれの思い。

夏の1日、忘れられない物語。

 

リラ・アビリス監督。

フェラーリを観てきました。

 

フェラーリ創業者のエンツォ・フェラーリ(アダム・ドライバー)が窮地に立たされた1956年~1957年。

息子の事故死、破産寸前の資金繰り。共同経営者である妻ラウラとの冷えた関係、愛人であるリナ・ラルディとの間には婚外子である息子。愛人と婚外子の存在を知った妻。

 

窮地での社運を賭けた公道レースのミッレミリアへの参戦。

車、レースへの執念。死に物狂いでの戦い。公道での激しいレースシーンそして大事故。

 

とにかくすさまじいエネルギー。

 

マイケル・マン監督。