アンプにより音は変わるのか | 此木秀司のBlog

アンプにより音は変わるのか

現在自宅では、主にパイオニアのAVアンプを使っているが、ピュアオーディオの2chアンプを使わないから、音が良くなら無いのでは、という考えに囚われてしまう。いずれスペースに余裕が出来たら、アキュフェーズのアンプを購入しようと思っているが、オーディオの師匠である石田さんより、以前使われていたアキュフェーズのE-530と言う高級A級アンプを貸して頂ける、と言う有難いお話を頂き、早速三島のご自宅へお邪魔した。

三島のご自宅には何度かお邪魔させて頂いているが、私の自宅から120kmほどの距離で、ドライブにはうってつけの距離なのだが、東名が渋滞するのが玉に瑕、でも昨日は天気が悪かったことが幸いして、8kmくらいの軽い渋滞だけで2時間10分ほどで到着した。

まず本題に入る前に新作というか新構想のFE -88solの小型版BHBSを聴かせて頂く。これは10cmのユニット用に製作されたもの(仮バッフルがついているもの)だが、まるで88solのために設計されたかのような音が出ているのに驚く。隣がお馴染みのFE -168SS-HPのBHBSであるが、ユニット径は半分、箱の大きさは比べようもないほど小さいのに、時にはどちらが鳴っているのか間違えてしまうような音が出ている。迫力の低音に、88solの持ち味である中高音の美しさがうまくマッチして、まさに傑作という感じの出来ではないか、と感じた。どこまで小型化出来るのか、大変興味深い取り組みだと感じた。

さて本題はアンプであるが、せっかくお邪魔するのであれば、自宅で使っているものを持ち込んで、アキュフェーズの高級アンプと比較してはどうか、と思い、本当はAVアンプを持ち込みたかったが、これでも18kgの重さがあるので、自宅でこのAVアンプとほぼ同性能と感じている、サブ機のソウルノートsa1.0を持参することにした。

このような形で上から下までで3百万円を超える高級アンプの横にちょこんと繋げて頂き、視聴を開始した。尚ソウルノートのアンプにライン入力して、パワーアンプとして使っていること以外は、すべて石田さんのメインシステムなので、音の差はそれ程出ないのでは、と言うのが事前の予想であった。

さて、石田さんのリファレンス音源から、私の持参したCDまで相当数の音源で比べてみたが、確かにスピーカーを変えた時のように一聴して違う、と言う程違いは無かった(もちろんパワー部分だけ、と言うこともあり)が、聴き込んでいくとやっぱり違う。低音の押しが少し甘くなる、クラシックの演奏が平面的に聞こえる、楽器ごとの分解能?が悪くなる、音の強弱が少なくなったように聴こえるなど、様々な違いがあることがよく分かった。細かく言葉で表現するのは難しいのだが、一言で言えば高級機の方が立体的に音が出ているのである。

以上により、やはりアンプにより音は変わると言うのが分かった。そして自宅で更にじっくりと比較させて頂くべく、アキュフェーズのE-530をお借りすることにした。メイン機のE-800よりはだいぶスリムなので、甘くみていたが、石田さんのリスニングルームから運び出してくるだけでも、大きく、重く、大変であることが初めて分かった。よくE-800が収まったものだ、と逆に感心してしまった。

と言うことで現在自宅のテレビラックの中に収まり、今日から試聴を開始、さらに試聴を重ねた上で結果は別途報告したいと思うが、これがまた悩みの連続となることは、この時には気づかなかった・・・