あかんべえ | まほろばピエロ~島田大翼のブログ~

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オペラシアターこんにゃく座の歌役者・島田大翼のブログです。



あかんべえというのがある。指で目の周りの皮膚を引っ張り、赤目を見せる仕草。相手を揶揄う時とかに日本人がやる。「赤目」が転じて「あかんべえ」になったとされる、らしい。


「メ」が転じて「ベ」になってしまうのは、まあわかる。両唇鼻音が両唇破裂音になるだけだ。最後が「べえ」になってしまったことで「舌を出す」仕草がセットになってしまったのかもしれない。


そもそも「べえ」と言いながら舌を出すのはやや不自然な気がしていて、「あかんべえ」と言いながら舌を出すのも個人的には難しい。他人のを聞いていても「あっかんどぅえ〜」とか「あっかんぶれ〜」みたいに音がすこしブレやすい。そもそも目のことを言ってるんだから舌をベーと出す必要は無い気がするのだが。


とは言え、今更舌を出さずに「あかんべえ」とやっても物足りないだろう。難しいところ。解決策は無いどころか、何も解決する必要は無いんだけど、ただ一つ、やはり「舌を出すだけの仕草」つまり赤目を見せる仕草を伴わないものを「あかんべえ」と認めるわけにはいかない。それはただの「べえ」だ。「あかんべえ」と言うからには赤目を見せていただかなくては困る。舌を出す出さないはどうでも良いから、これだけは死守していただきたい。