屁のヤンキー | まほろばピエロ~島田大翼のブログ~

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オペラシアターこんにゃく座の歌役者・島田大翼のブログです。



アメリカ民謡に「Yankee Doodle」というのがある。日本だと「アルプス一万尺」として知られ、替え歌でCMなどにも多用されている。


先日仕事中に、子供の頃に歌っていた替え歌がふと頭の中で流れ始めた。


隣の爺さん婆さん

芋食って屁が出て

パンツが破れてチューリップ


子供が喜びそうなしょうもない替え歌だ。しかし決して私が考えた替え歌ではない、どこからか流行ったのだ。


しかし待てよ、何かおかしくないか。「パンツが破れてチューリップ」とはどういう状態なのか。芽生えるのか穴の中から。嫌な予感がする。何かが間違っているのかもしれない。


しかしいくら考えても、メロディと歌詞があまりに海馬の中でしっくりと絡み合って違和感が無い。違和感といえば「パンツが破れてチューリップ」という謎の事象についてだけだ。更に時間をかけて考える。これ、カウントダウンの歌ではなかったか。


よくよく考えを巡らせた結果、思い出したのは「替え歌は2曲あった」ということだった。正しくはこうだ。


隣の爺さん婆さん

芋食って屁が出て

パンツが破れて死んじゃった


そう、この流れだ。チューリップなど生えはしない、ただ老夫婦が屁によって共倒れするだけの歌だ。死因が「パンツの破れ」であるという部分に謎は残るが、違和感は消えた。そしてもうひとつの替え歌はこうだ。


屁が出る3秒前

構えて2秒前

我慢ができずにチューリップ


そう、これだ。こちらは「屁が出そうな時に歌う」もので、うまくチューリップの「プ」の部分に合わせて屁を出すことが子供達にとってのトレンドでありチャレンジでもあったわけだ。また警告でもある。皆に「俺はこの歌の最後に屁をふりますから逃げたい奴は逃げてください」と知らせることができる便利な歌なのだ。


※屁をふる=屁をする、は多分熊本弁


同じ時代に同じ地域で、同じ民謡を元にしたまるで異なる「屁の替え歌」が存在したという紛らわしいことこの上ない事態にさすがの私のシナプスも混線してしまった。


繰り返すが決して私が考えたわけではない。皆が歌っていたのだ。そんな私は平成元年度〜平成6年度に熊本県最北の町で小学校時代を過ごした。皆さんはいかがでしたか。