泣く上戸 | まほろばピエロ~島田大翼のブログ~

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オペラシアターこんにゃく座の歌役者・島田大翼のブログです。

餓鬼阿弥

 

よく泣く方だと思う。プライベートで涙を流す事ももちろん多いけれど、やはり俳優をやっているものだから舞台上で涙を流すことも多い。それにひとの舞台を見たり、テレビドラマを見て涙を流すこともよくある。成人男性の平均に比べると、涙を流す機会というのがかなり多いんじゃないだろうか。私は。


少し前に「泣き上戸だね」と言われたことがある。そうだな、確かによく泣くなあ、と思いはしたけれど、いや待てよ、泣き虫と言われるならば納得もするが、上戸が付くと疑問符も浮かぶ。私は泣き上戸だろうか?

 

結果から言うと、そうでもないと思う。酒に酔ったからといって、素面の時に比べてよく泣くとは思わない。むしろ、素面の時の方がよく涙を流しているんじゃあないか、と思うほどだ。そもそも、部屋でドラマを見ている時ならともかく、舞台や映画を見たり、ましてや自分が舞台に立っている時に酒に酔っていることなどほとんど無い。

 

と、ここで気付くのは「泣き上戸」という言葉が、ただの「泣き虫」のように使われている場合がある、ということだ。「上戸」ということばの意味がそもそも忘れられている、と感じるケースは確かに、これまでにも何度かあった。しかし忘れるわけにはいかないし、こればかりは言葉の意味が変わっていくのも困る。

 

上戸」は酒好き、または酒をたくさん飲める奴のことだ。反対に「下戸」は酒が飲めない、酒の苦手な奴である。その上戸が酒を飲んで泣き出すから「泣き上戸」なのであって、私は決して泣き上戸ではない。ただ上戸であることは間違っていないかもしれない。そしてよく泣く。つまり、強いて言うなら「泣く上戸」なんじゃあないだろうか。

 

泣く」と「上戸」の間に因果関係の無い事だけは気を付けていただきたい。そんなわけで、多分2日に1回くらいの頻度で大泣きしている島田です。よろしくお願いします。