前回は株価変動因子として、銘柄の成績の解説をした。
今回は割安割高問題。
・銘柄の成績
・割安か割高か
・マクロ経済の影響
・需給
・機関投資家の動向
俺は最初この割安割高問題を最重視した。
しかし、現在上手いこといってない。
「この株は実力より低く評価されている。だから今後実力通りに買われたら、株は上がる筈」
そう考えたのだ。
割安、割高の指標として代表的なのは、PBR, PERだ。
PBR :1株あたり純資産
PER :1株あたり純利益
単位は倍ね。
流動性加味すると、PERの方がより割安割高を反映していると思う。
この数値は各銘柄でも出ているし、日経平均とかでも出ている。
日経平均はPER12-16倍の間で動くと言われている。
バブル時代はなんと日経平均PERは70倍だった。
日本株は誰がどう見ても割高だった。
でも現在は違う。
では個別に見ていこう。
例えば俺が持ってる神戸製鋼。
PERは5.36倍。
日経平均に比べても著しく低い。
つまりそれだけ割安なのだ。
レーティングで見るとこんな感じです。
PBR基準での妥当株価は1943円
PER基準での妥当株価は2031円
そして目標株価は2277円です。
なのに現実では、株価は一向に上がらない。
何故なのか?
逆にこないだまで保有していたエヌビディア。
ここ2年は100倍前後で推移している。
PER100倍ですよ!!
日本バブル時が70倍ですよ。
明らかに割高ですよ!
なのに投資家は神戸製鋼よりも割高でもエヌビディアを買う。
しかもそれを長期間継続している。
なんで?
業種によってPERの相場が異なるってのは分かる。
では日本の半導体企業のひとつである東京エレクトロン。
一般の知名度はありませんが、半導体製造装置で世界第三位の有力企業です。
ここのPERは大体24倍くらい。
なんでこんなに違うの?
答 ROE(自己資本利益率) 当期純利益/自己資本
どれだけ効率的に稼いでいるか問題。
鉄鋼とかよく知らんけど、すげー儲かるって感じでもないよねって印象。
逆に半導体は儲かるんだろうなーって印象。
比べてみましょう。
神戸製鋼 11.1%
東京エレクトロン 21.8%
エヌビディア 69.2%
なるほど。
単純比較は出来ないと思うが、鉄鋼って儲からないのねw
にしても米国企業の利益率ぱねーっす。
日本株を買ってる米国機関投資家ってROEしか見てないって話もある。
割安には割安なりの理由があった!
ん?
でもPBRとROEの違いって何?
PBRは利益と株式総発行高の比
ROEは利益と自己資本の比
同じようなものではないか?
いや違う。
自己資本=株式総発行高+株以外の自己資産
例えば、工場とか土地とか色々。
そういったものが少なければ少ないほどROEは高くなるってことか。
鉄を作るためには土地も工場も必要だ。
半導体だって工場は必要だろうが、エヌビディアは半導体自体はTSMC(台湾)に作ってもらってる。
設備投資しているのはデータセンターだ。
ということで、割安割高問題。
PERだけ見てたら失敗するよって自分のお話でしたねw
ちなみにROEの日米比較をすると
S&P500は17%くらい
日経平均は8%くらいね。
日本企業の非効率性が分かりますよね。
働かない人たちをいつまでも雇えという左翼のせいだよね。
会社でも社会でも「ぶらさがる人たち」を保護するのが左翼の仕事だもんね。
そんななか神戸製鋼は11%なので、素晴らしいとも言える。(トヨタは米国並みの15%)
頼むから上がってくれ!
楽しみにしてますw
次回はいよいよマクロ経済の影響。