元々エアコンが効かないとのお問い合わせがありましたこちらのパジェロ。行きつけのディーラーや修理工場では修理に難色を示しており、当店に相談のメールがありました。
診断した際に2つの異常が判り、1つはガス漏れ。そしてもう1つは配管内の詰まり。
年数が経っているお車なので、あちこちでガス漏れが起きている恐れもあるので、慎重に診断したところ、大きな漏れを確認することができました。リヤのクーラーユニットへのホースから漏れているのが分かりました。発光剤で漏れている箇所が確認できます。
続いて詰まりですが、症状がフロントエアコンが効かず、リヤエアコンは効くという事でした。パジェロは1つのコンプレッサーでガスを循環させているので配管は全て繋がっており、フロントだけ効かないとなると疑う所はフロントのエキスパンションバルブ。
という事で助手席インパネ内にあるクーラーユニットを外していきます。
そして真空引きを入念に実施、2日経っても保持している事から、漏れは完全に止まったと判断してガスを入れて作動チェックしたところ、効きも圧力も安定していました。
そしてワコーズのパワーエアコンも入れてエアコン修理も完成です。
続いてエンジンオイル、オイルエレメント、デフオイル、トランスファーオイル、ATFの交換です。特にATFは長いこと交換していなかったようで、走行距離を乗った車は逆に交換しない方がいいと聞かされていたお客様。正しく交換をすれば心配ありません。とは言え今回のこのパジェロはかなりの高額整備となってしまいましたので、予算ギリギリの所でATFの使用量を抑えて交換と、通常よりも長めにクリーニングを実施しました。
そして約1カ月の整備期間、無事に引き渡しとなりました。その後、良くなったとお礼のメールもいただきました。遥々遠方からお越し頂き、お客様からの満足のお声を聞くとこちらとしても大いに励みになります。
年数が経ったお車の維持は大変です。そこを少しでもサポートできるように、これからも精進していきたいですね。