あなたは自分が思っているより、ずっと強い

最近は、オンラインサロンのオープン（2月7日にスタート）に向けて準備をしつつ、次々にやってくる取材に答え続ける日々を送っています。

そんななか、先日いただいた質問の一つが、

『ネットフリックスの番組撮影中の、忘れられないエピソードは？』
というもの。

ちなみに、今回の番組の撮影期間は約４ヶ月。
LAにアパートメントを借りて、家族で滞在しつつ、毎日のようにお仕事をしていました。

なので、撮影中のエピソードは忘れられないものばかりで、一つに決めるのは難しいなぁと思いつつ‥‥

一回だけ、カメラの前で泣いてしまったことがあったんです。

その日は、ホームスタジオでの撮影の日。

ホームスタジオというのは、
番組をご覧になった方はご存知かと思うのですが、
片づけをするお客様のおうちとは別の、
私が一人でレッスンについてコメントしたり
片づけのポイントをレクチャーしたりする、あの空間です。

（おもむろに盆栽が置いてあったりする）

で、いつもの通りに
「昨日のレッスンの中で、一番驚いたポイントは？」とか
「あのおうちのキッチンの収納の解決法は？」
などの質問に答えつつ順調に撮影は進んでいたのですが、

そのうち
「どうしてこの仕事をしているんですか？」
「世界を片づけるための意気込みについて聞かせてください」

と、
だんだん核心にせまる質問になったときに、
いつもならすんなり答えられるはずが

ふと自分でも
『あれ？どうして私、今ここにいるんだろう？』と思ってしまったんです。

周りの人、みんな外国の人。
大きなカメラが3台。
スタッフさんは12人。
で、全員がこちらを凝視している。

そう意識したら、

プレッシャーの波がズンズンやってきて、
何も言葉が出なくなってしまって、なぜかポロポロと涙が止まらなくなり、、

「私はもともと、ただ片づけがひたすら好きで、一人で片づけをしているのが大好きなだけだったんです」

「人と話すよりもモノと話す方が好きなくらいで、本当は、こんな風にたくさんの人の前で話すようなタイプではないんです」

など、何をどう話したのかは正確には覚えていないのですが、

とにかく、
私は、自分に自信がない。
自分を表現するのが怖い。

そんな内容のことをグズグズと話し、
そのなんともヘタレな言葉たちを、
通訳の飯田さんが訳してくださる‥‥という、

どうしようもなく困った空気でスタジオ中を満たしてしまいました。

しばらく沈黙が続いたのち、
プロデューサーのヘンドさんが、私が連日の撮影で疲れていることを気遣って、
この日の撮影は切り上げることを決定。

優しくいろいろフォローしてくださりつつ、
最後にこう言ってくださいました。

「あなたは自分が思っているより、ずっと強い。

私はそう思います。」

この言葉は、今回の撮影の中で、
私にとって間違いなくターニングポイントになった瞬間だと思います。

（次の日からは通常運転）

誤解のないようにお伝えしておくと、

つねにこんな感じのグズグズな心情というわけではありません。

でも、疲労が溜まったりすると

こういうループにはまってしまうことが時々あるんですよね。

で、どうしてこのエピソードをブログに書いてみようと思ったのかというと、

「あなたは自分が思っているより、ずっと強い。」
これって、他の方にも通じるメッセージなような気がしたからです。

私のところには、たくさんの読者の方からのメッセージが届きます。

「片づけ途中で挫折して、自信をなくしてしまいました」
「私に片づけを終わらせるのは無理です」

という片づけ関係のことはもちろん、

「好きなことを仕事にしたいけど、私には力不足」
「挑戦したいことがあるけれど、踏み出せない」
「何か目立ったことをして、人に批判されるのが怖い」

そういう風に思って、
止まってしまっている方も多いようです。

自分で自分を落とす言葉はいくらでも湧いてくるので、
そういう気持ちになるのは、とてもわかります。（私もつい自虐してしまう）

でも、
『あなたは、自分が思っているよりも、ずっと強い』。
絶対そう。

いきなり自信を持つことはできなくても、
行動すればするほど、
自分のことを少しずつ信じられるようになるんじゃないかな、と思います。