記憶は嘘をつく 「記憶にごじゃいませ~ん」
      

 泣かせる ★☆☆☆☆

 笑わせる ★☆☆☆☆

 驚かせる ★★★★☆

 力溢れる ★★☆☆☆

 知溢れる ★★★★☆


 発行年月 1997年07月

 記憶は嘘をつく 』 ←レビューはこちら

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【107冊目の面白い本】 『記憶は嘘をつく』 ジョン・コートル


この本、タイトルに惹かれた。
翻訳モノで300ページ超の分厚さ、なかなか手を出しづらいが、読んでみたら面白い本でした。


たしかに記憶って不確かである。
人から聞いた話なのに、自分が思いついたものであると勝手に解釈してしまう。
のどまで出ている・・・が思い出せない。などなど。


記憶をねじまげるのは簡単らしい。暗示が記憶に与える影響について。
1970年代前半にロフタスという人が、ある実験をしている。
自動車事故の数秒のフィルムを学生に見せた。
映写後、Aグループには「ぶつかった」ときどれくらいのスピードだっただろうか?と質問し、Bグループには「激突した」ときどれくらいのスピードだっただろうか?と質問した。

結果、Bグループのほうが速いスピードを答える学生が多かったという。


さらに一週間後、
フィルム中、ガラスの破片が見えたか?という問いに対して、「激突」組やスピードを高く見積もった人が、破片が見えた、と回答したという。
実際のフィルムにはガラスの破片は出ていない。
誘導的な質問により、記憶、イメージはやはり変化する。


記憶の「再構成」の事例。
かのウォーターゲート事件、公聴会での元補佐官の証言とテープレコーダーの記録をつけあわせると、元補佐官の証言はこうあるべきだったという内容の記憶にすりかわっていたらしい。
だが、分析医はその元補佐官がウソをついていたという判定をくだしてはいない。
凡そは合っていたし、ウソを意図的につこうとしたのではなく、都合のいいように再構成された記憶を、その通りに話していたのだ、と。


一般的に、描写が事細か、一貫しており、話者が自信にあふれ相手の目をしっかりと捉えている場合、その記憶は正確だと受け止められるが、科学的研究の結果は、記憶の正確さとは全く無関係らしい。
つまり、この人の証言は具体的だから信用できる、という考え方は間違いだってことか。


記憶ってやつはなんていいかげんなんでしょう。

続きは明日。



「いつも~、ありがとうございますぅ」

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