日曜日、新宿ゴールデン街の納涼祭に行った。
夕陽が沈んでからだったが、あの狭いエリアが大混雑であった。
15時スタートで、昼間はサンバも繰り出して大騒ぎだったらしい。
このイベントは結構昔に始まり、
当初はチンケなものだった。
ゴールデン街は昭和30年代初頭、青線廃止とともに始まっている。
各店の経営者は何度も代替わりしている。
どの店も店主が老いると、客も年老いていく。
人間の寿命と比例した、店の寿命というものがある。
それでも、その寿命中に客の世代交代が無いと保たない。
この納涼祭は、一杯一律500円でチャージ無し。
新規顧客開拓には役に立つ。
しかし、ここまでイベントが認知されると客が殺到する。
どの店も狭いので、立ち飲みだらけとなる。
いつも行っている店に立ち飲みで入り、21時過ぎにやっと座れた。
その後、別の店にも行こうとしたが、行列が出来ていて入れなかった。
結局、元の店に戻った。
あの街には、妙な集客力がある。
ミシュランに載ったとかで、普段から外人客も多い。
イーズカはもう35年以上も通っている。
むかしは演劇崩れと、学生運動崩れが多くて、
議論の挙句にケンカになる事が、日常茶飯事だった。
酔っぱらいのケンカなので、論理性など無くて、
当て擦りの応酬が神経を逆撫でし、暴力沙汰になる。
最近は、演劇界も政治界も元気がなく、
痴情のもつれがケンカになる程度である。
嫉妬や逆恨みは、社会が成熟しようとも無くならない。
しかし、イーズカの婚活プロジェクトは思うように進まない。
痴情がもつれるほどの関係性に至っていない。
あと3年で還暦である。
ゴールデン街の喧騒に馴染めず、ひとり帰宅した。