一昨年、「教えないスキル ビジャレアルに学ぶ７つの人材育成術」という本が出ました。
この本の内容が、私の中でかなりヒットしたので、
是非あなたにもご紹介させてください。
著者は、佐伯夕利子さん、サッカーＪリーグで理事をされていた方で
現在スペイン在住の方です。
私は佐伯夕利子さんとはFacebookで繋がっているだけで、
自分がバルセロナ
に住んでいた過去もあり
同じ指導者としても共感する部分がありまして今でも投稿を常に読ませていただいております。
どのように日本人が異国の地でリーダーとして頑張っておられるのか、
そこにも関心がありました。
佐伯さんはビジャレアルというチームの育成コーチ（監督）をされていて、
Newsweekによる
「世界が認めた日本人女性100人」
にも選ばれました。
教えない指導法は、テニスコーチだけの話ではなくご家庭であったり、
会社であったり、
学校の先生にもためになります。
私の場合はテニスなので対個人が多いですが、
サッカーなどですと対チームです。
佐伯さんが「教えないスキル」という本を書こうと思われたのは、
ビジャレアルというチームには100人くらい指導者がいるらしく、
そこには指導改革をする先生（メンター）がいらっしゃいます。
ある日、メンターが指導者の方たちに
「あなたたちはどんな選手を育てたいですか？」
と聞きました。
こいう戦法で選手が動いてくれるとか、
技術のことが多く言われたそうですが、
それで良いのかと、
メンターがいろいろなことを質問しながら、
指導者たちが紙に書き出していくことで多くの気づきがあったようです。
一方的に選手の動きを指示する試合前ミーティング
ホワイトボードなどに書いて、
動きを説明しながら教えていたそうです。
指導者には、自分のエゴや常識があります。
人はみんな違うし、指導者も違う、
環境も違えば変わってくるのでいろんな意味で答えがないが故に、
指導者もたくさん学びます。
選手が育っていくと、指導者に自分のエゴや常識が出てきます。
このときはこのように動く、
などの試合前ミーティングがいけないかもしれないと100人のコーチたちはお互いに意見を言い合うようになったようです。
これはすごいことですね。
自分の中の常識を超えるエゴになりがちですが、ここで改革が起こったようです。
指導者はどうしていけばいいのか？
学び(Learn)→学び壊し(Unlearn)→学び直し(Relearn)。
私はこの考えがすごくヒットしました！
要は、ずっと学ぶということですよね。
単純にすごいなと思いました。
学び学びなのですが、一度壊します。
時代は変化していくので、
私はどちらかというと古いものに新しいものを載せていく感覚でやっていたつもりでした。
サッカー界のトップがいう学び壊し、
これはある意味コーチたちには屈辱ですよ。
だけどそこからまた受け入れて、
みんなで学び直していくのです。
コーチがそれをやっていることで、
選手にもそれをやって欲しいことで指導しせずに自分たちで考えて作り出していって欲しい、
そういう指導に変わっていったようです。
佐伯さんの場合はスペインでこれを経験されていて、私も今オランダでそれを学んでいます。
こちらが指導するのではなく、子どもたち本人が考えを持っています。
学ぶのは当たり前、子どもたちは1分1秒において成長しています。
そのペースに私たちがついていかないといけないくらい学ばないといけません。
学んでいるうちに、選手がグッと成長してしまうと、同じコーチでないと選手ができなくなってしまう場合もあります。
お互いに自立した状態でうまくいくこともあります。
選手がこのコーチがいないと、右も左もわからなくなりますとうい状態に陥ってはいけません。
そうならないためにこの学び壊しをして、自分たちで考えてプレーができるような選手に育てるということが、佐伯さんが気がついたことです。
教えない指導
教えれば教えるほど良い、伝えれば伝えるほど良いと思っていました。
生徒に質問を投げかけると、知っている知識の範囲で色々と考え始めます。
これが選手の学びだと思います。
言われたまま動くこととは違うと思います。
選手たちが自分たちでここをこういう風に動くと早くボールが取れる、
など自分で考えて戦術を練るように仕向ける指導が、教えない指導だなとこの本で改めて勉強になりました。
ありがとうございました。
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