おんたけウルトラトレイル100KM完走記(第二関門65キロまで) | 写真と動画を誰でも楽しく活用するお手伝い☆小西隆博☆映像写真作家☆ブログ

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 何とか制限時間までに、30キロ地点の第一関門にたどり着けた。
 ここは大きな休憩所という感じで、車に積まれた大きな水タンクがあり、水を補充できた。バナナも好きなだけ食べていいという。
 ブルーシートが敷かれ、そこで何人も休んでいた。毛布にくるまって横になっている人もいる。恐らくここで棄権するのだろう。
 僕はどうしようか考えた。
 バナナをたくさん食べて、少し元気も出た。
 もう少し走ろう。そう思った。
 何よりここは蚊が多い。何匹もまとわりつく。ここで車が来るまで、待っているのは嫌だった。それなら苦しくても走っている方がいいように思えた。
 第一エイドステーションを出発して走りだした。
 まだ朝6時過ぎ。
 気持ちのいい時間。
 「暑くなる前までにどれだけ距離を稼ぐかが大事。」
 体育館でのお姉さんのアドバイスを思い出した。
 涼しいうちにできるだけ走ろう。そう思い、力を節約することなく走った。
 幸いなことに、道は比較的平坦だった。下り坂も多い。走りやすかった。
 僕はスタート前に、ある程度のペース配分を考えていた。
 40キロまでを6時間、
60キロまでを10時間、
そして残りの40キロを10時間かけて走る。
 そうすれば完走できると考えていた。
 第一関門からの走りが調子良く、遅れも取り戻し、自分が考えていたペース配分になりつつあった。
 登り坂や、小エイドステーションでは休みつつも走り続け、僕は60キロ地点を約10時間で着くことができた。
 もしかしたら、完走できるかもしれない。
 一時はあきらめかけていた完走が再び目標に入ってきた。
 すれ違った参加者からも話しかけられた。
 「ここまできたら完走したいですね。」
 御嶽山を背景に記念写真を撮り、第二関門に向けて走りだした。
 急な下り坂が続く。
 もらった地図ではこれを抜けたら、第二関門と書いてあった。
 一気に行こう。
 そう思い、下り坂を一気に走った。
 何人も抜いた。
 疲れても第二関門で休めばいい。
 そのつもりだった。
 しかし違った。
 下りきったところに、第二関門がない。
 しかも急な登り坂が再び始まる。
 がっくりきた。
 とても進める気持ちになれず、日陰がない道に座り込んで休んだ。
 追い抜いた人たちが、再び自分を追い抜いていく。後をついていく元気がなかなかでなかった。
 遠くから声が聞こえた。
 「第二エイドはもうすぐだぞー!」
 登り坂を見れば、それほど遠くない木立の隙間からテントが見える。
 あそこまで行けばいいんだ。
 そう思い、僕は歩きだした。
 11時、僕は第二関門に到着した。
 制限時間の1時間前。
 疲れはあったが、完走という希望を持って休むことができた。



タカヒロのなりたい自分になるブログ-60kmpoint
60キロ地点。後方に御嶽山。