10.善意あふれるヤブ医者ぐらいはた迷惑なものはない
大体において、精神科医というものは、優しい人ばかりです。
あのテレビのコメンテーターの様に攻撃的な人はいません。
精神科医は、「気が優しくて、力もなし」。
草食系そのものです。
そして、皆、「患者さんのお役に立ちたい」「あなたの笑顔が見たい」、そんな思いで一杯です。
だから、患者さんが「眠れない」と言えば、「うん、うん、そうか。眠れないのですね。それはお気の
毒だ。では、よく眠れるお薬を出しましょう」、そういって睡眠導入剤を出してくれます。
患者さんが「不安だ」と言えば、「うん、うん、そうか。不安なのですね。それはお気の毒だ。では、
不安を抑える薬を出しましょう」、そういって抗不安薬を出してくれます。
患者さんが「憂うつだ」と言えば、「うん、うん、そうか。憂うつなのですね。それはお気の毒だ。で
は、憂鬱を抑える薬を出しましょう」、そういって抗うつ薬を出してくれます。
さらには、患者さんが「イライラする」と言えば、「うん、うん、そうか。イライラするのですね。それ
はお気の毒だ。では、イライラを抑える薬を出しましょう」、そういってムード・スタビライザー(気分
安定薬)を出してくれます。
何と優しいことでしょう!
これこそまさに精神科医。
患者さんに対する思いやりと優しさにあふれています。
でも、思いやりだって、優しさだって、それが思慮を欠いたまま発揮されれば、危険極まりない。
結局、今日の精神科薬漬け問題というものは、それが精神科医の、悪意ではなく、善意に基づい
ているからこそ、根が深いのです。
善意から行っていることである以上、処方する医師の側には「悪いことをしている」という意識は全
くありません。
あるわけないのです。
だって、彼、彼女は「良いことをしている」と思っているのですから。
精神科医の中には、薬漬け処方を批判されても一向に改めない人がいます。
申し訳ないという意識もなければ、反省することも決してありません。
だって、「私は何としても患者を救うのだ!という使命感に満ち溢れているからです。
「薬を出すしか能がない」というのは、精神科医の技量としては最低です。
およそ精神科医の名に値しないといっていいでしょう。
でも、この技量の劣った精神科医が、それにもかかわらず、「もっと良いことをしよう」と意気込みま
す。
善意の塊が、その善意を振りまこうとするからこそ、困ったことになるのです。
しかし、善意というものは、決して技量の不足を補うことはできません。
それどころか、善意あふれるヤブ医者ぐらいはた迷惑なものはないのです。
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