田舎暮らし、本当の事情 | うつ状態で苦しむあなたを助けたいのです!

うつ状態で苦しむあなたを助けたいのです!

私が躁うつ病を発症して29年目になりますが、躁とうつの波にもまれて苦しみのどん底にいた状況から8年前にようやくうつ状態を克服し、躁うつ病を薬だけ飲んでいれば症状が出ない寛解に至りました。今度はあなたが寛解する番です。

オリーブニュースより抜粋、編集


 毎週、田舎暮らしをテーマにした番組が取り上げられ、その存在を知ったときから私もファンになって必ず観るようにしている。


 その番組で取り上げられるのは、主に定年退職あるいは早期退職をした夫とその妻だ。


 彼らは、大都会から移住して田舎暮らしを始める。


 見よう見まねで、すべてがゼロからのスタート。しかし、近隣の人たちのサポートもあり、だんだんと田舎暮らしが板についていく。

 田舎暮らしで欠かすことができないことは、近隣とのコミュニケーションだ。


 その地域独特の風習もあるから、都会のコンクリートジャングルから越してきた人が、それまでの自分の生活観を持ち込んでいては田舎暮らしが成り立たない。

 移住先として人気の地域があり、私もその南の島にあこがれをもっている。


 しかし家から見えるきれいな海に感動するのは、引っ越した当時だけ。すぐに、きびしい現実に直面するという。

 その現実のひとつとして、経済的基盤がある。


 家賃は都会と比べるといくらか安いのではと期待があるが、結果としてそれほど変わらない。


 また、家賃が安い分、あるいはそれ以上に収入も減る。また、食料品や日用品などの生活物資は運送費の関係もあり、むしろ割高なのには驚かされる。そのような事情を移住後に初めて知り、夢半ばで古巣へ帰っていく人たちもいる。

 その原因は、物理的なものばかりではない。地域に溶け込めないという精神的な苦痛がストレスになることも多い。

 私の市にもいくつかの市営住宅がある。


 毎月末に配布される広報誌には、必ずといってもいいくらい市営住宅の入居者募集案内が掲載されている。なかには、常時空き家状態のところもあるので、もったいない気がする。しかし、実際に申し込むとなると、審査がけっこうややこしい。

 私が以前住んでいた市営住宅は、新築の1戸建て、あるいは「ニコイチ」といわれる1棟に2軒が隣接している造りになっていた。


 家賃は、前年度の収入に合わせて2万円台からという格安価格。しかも、歩いて行ける範囲内に、幼稚園、小学校、診療所、郵便局、農協、コンビニが並んでおり、日常生活には不自由はなかった。


 複式学級を回避したいという行政の意図もあり、若い夫婦の入居を歓迎した。実際、入居に当たっては抽選会が行われるほどの盛況ぶりだった。

 しかし、実際に生活が始まると、半年も経たないうちに空き家が目立ち始めた。私は、その地に5年近くいたが、10数戸の家の過半数で入居者の入れ替えがあった。その原因は「地域になじめない」というものだった。

 高齢者が大部分を占める農村地域。


 いつも話題になるのは、どうでもいい噂話ばかりだった。


 しかも、市営住宅の住民は、古くから住んでいる人たちの格好のネタになった。


 まるで、望遠鏡で監視されているみたいに、日常生活の細部まで知られているのだ。窮屈になるのも当然だ。

 自然のなかで子育てをしたいと大都会から越してきた隣人も、再びコンクリートの街へ帰っていった。


 新築の広いスペース、格安の家賃などの優遇条件を捨て去るほど田舎暮らしは大変だったのだろう。

 あまりにも多い入居者の入れ替わりに、その地域のある熟年男性は「田舎は住みにくいのだろうか」と真剣な表情で語っていたという。


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 確かに高齢者の多い農村地域ほど、近隣住民を意識する。


 都会では、マンションの隣人にも挨拶程度で終わりだ。


 ご近所とのコミュニケーションが不得手な40代以下にとっては、田舎は住みにくいことだろう。