自民党の加藤紘一 元幹事長が7日夜、日本BS放送の番組でとんでもない発言をした。「北朝鮮に拉致された被害者を北朝鮮に戻した方が良かった」と言っているのだ。これが国会議員の言うことか。
誘拐された被害者を救い出した後、誘拐犯と交渉を続けるためにまた人質に返す。そんな考えが許されるわけがない。だったら自分が人質として行け。
考えてみて欲しい。あなたが強盗の人質にされ、何日も拘束されたあげく、やっと救出して貰えたと思ったら国会議員の鶴の一声で強盗のもとにまた戻されるのだ。これが怒らずにいられるか。
この発言、分かり易く言えば「国のための国民は犠牲になれ」と言うことだ。
国がなければ国民は生きられない。だからこの考え自体は理解できないものではないが、口に出すべきものでもない。
だいたい、国民を犠牲にする前に助けることが先決だ。その後の交渉がうまくいかないのは外交の問題であって、国民にその責はない。
加藤紘一衆議院議員は山形3区の選出だ。次の選挙では、ぜひともこのことを思い出して欲しい。
あなたの選ぼうとしている人は、国民を北朝鮮に突き出す人なのだ。国民を守らずして、何が国民の代表なのか……。
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日本の「民族主義盲目者」の意見である。そして問題の本質を見ずに、別の論点にすりかえている。
加藤氏の発言は、確かに拉致被害家族の心情を無視した発言である。
しかし、拉致問題を、北朝鮮の犯罪オンリーでしか考えられない政治家、国民に対して、加藤氏は警鐘を鳴らしていると思えないだろうか?
すなわち、拉致問題を日本政府がアメリカに頼らなければ進展させることが出来ない理由を考えてみろということだ。
それは日本が1965年に、韓国には過去の植民地時代に犯した問題に対しての謝罪と賠償をしていながら、北朝鮮にはわずかな謝罪しかしていないということに原因がある。