「小箱」という宇宙。
先日、塗りの小箱をいくつか仕入れた。
どれも手に乗る大きさで
オルゴールのように、ぱかん、と開く。
かわいい。1960~70年代に作られたものだろう。
黒塗りで、中は真紅。
たぶん、日本の漆を意識して、
ロシ辺りで作られたもの。
ふたの上には、肖像画のように美しい
目の大きな少女 の顔や、
夜空を見上げる少年の姿なども描かれている。
よく観ると、空の片隅にはロケットが
金色の尾を引きながら飛んでいる。
日本の骨董にも、小さな小箱がよくある。
趣向をこらし、贅沢に蒔絵をほどこし、
今で言う、ピルケース程度の大きさだ。
マリー・アントワネットは、
日本の蒔絵の美しい小箱をいくつもコレクションしていた。
中国にも、美しい金銀至宝の小箱がある。
そしてそれらは、
いつの世もどこの地でも
女性を魅了し続けけた。
小箱は、ふたをあけるとそこに小さな静かな空間がある。
それはまるで
異次元につながる小さな小さな洞窟の入り口のようだ。
小箱は
小さな宇宙だ。