映画『52ヘルツのクジラたち』を観に行ってきました。
町田そのこさんの本屋大賞受賞作品を映画化。
主演は杉咲花さん、共演は志尊淳さんや宮沢氷魚さん、監督は「八日目の蝉」「銀河鉄道の父」などの成島出さんです。
親から虐待を受けた傷を抱えた主人公の貴瑚(杉咲花さん)は、虐待されて声を出せなくなった「ムシ」と呼ばれる少年と出会います。
かつて自分の声なきSOSに気づいて救い出してくれたアンさん(志尊淳さん)との日々に思いを馳せて、少年の声を聴くために立ち上がります。
悲しくて重い作品ですが、温かさや未来への希望を感じられるところもありました。
何より俳優さんたちの熱量がすごかった
杉咲花さんの演技力が素晴らしいのは知っていますが、志尊淳さんの穏やかで寄り添う姿から感情をあらわにする場面まで、難しい役柄を見事に演じられていました。
原作は読破していますが、記憶がちょっとあやふや
途中で、えっ、そうだったっけ?と衝撃的なシーンもありました。
愛を注ぎ注がれる魂の番(つがい)という表現が何度も出てきます。
魂の番は、貴瑚とアンさんだったのに・・。
アンさんがどうしてそこまでして貴瑚を救おうとしたのか、アンさん自身も届かない声を発していたからですね。
タイトルの「52ヘルツのクジラ」とは、他のクジラが聞き取れないほど高い周波数で鳴く、世界で1頭だけの孤独なクジラのこと。
世界で最も孤独なクジラたちにも、その声なき声に耳をすませてくれる相手がいるはず。
声なき声を聴いてくれる人がきっといる、魂の番はどこかにきっといることを信じたいですね。
後半は涙が止まりませんでした