1992年の邦画です。

エイズに感染したヒロインを南野陽子が演じています。

25歳の時なんですね。

映画『寒椿』に続いてヌードを披露しています。

映画の題は、家田荘子の原作ノンフィクションからとられています。

 

厚生省推薦映画です。

 

旅行会社に勤めるアイダケイコ(南野陽子)は、三年前の彼氏に誘われる。彼氏はエイズ感染者で、ケイコもエイズになる。

 

……おーっ、なんか学校の教育映画みたいです。

この時点で、血液製剤による血友病患者への感染が1600名いたのね。

偏見や差別がエイズを蔓延させるという話。

 

メモ(当時の知識です)

・90年以前は男女間性交渉、男性間交渉、ヤク中による注射器使い回し感染が各三分の一だった。

・それ以降は、男女間性交渉が八割になった。

・二次感染、三次感染が増えた。

・献血でエイズが陽性でも本人に通知は来ない。

・感染から三ヶ月たたないと陽性にはならない。

・血液と性交渉での体液のみによって感染する。

 

ツシマミユキ(南果歩)は、病院で見かけたケイコに取材を申し入れてことわられる。

 

ナンノ、痩せてます。wikiによると、自ら過酷なダイエットで8キロの減量をしたのだとか。

 

証券会社のサラリーマン、アキラ(赤井英和)は、酔って寝ているケイコを介抱、

「だめっ」の声が可愛いです。

 

二人は再会してレストランへ。

「いいレストラン」ってこんな感じなのね。

 

昔の彼氏はすでに発症していた。

彼氏は、海外での輸血によって感染していた。

 

アキラのもとに行ったケイコは、エイズ感染者であることを隠してアキラに抱かれる。

そして、会社の健康診断を前に退職。

病院には定期的に通っていた。

 

複雑な女心が描かれています。

「愛だなんだ言うてエイズうつされてたまるかい!」とアキラ。

……それな!

 

キャンペーンがあったり。

「エイズを絶滅するには、うつらないこと、うつさないこと」とツシマ。

 

客をだましてエイズに感染したホステスに売春させていた店の話があったり。

胎児への母子感染の話も出てきます。感染率は三割だそうです。

出産すると発症を早める可能性が高いのだとか。

 

ゲートボール場でのおばあちゃん。

「この年になってこわいのは長生きだけ」

……それな! わかる年になりました。

 

これはいい映画でした。

色んな抑制剤が開発されて、当時と状況はかわっているかもしれませんが、エイズ患者の苦悩は今も同じでしょう。

ぜひ一度、見ておくことをおすすめします。

 

 

名言

・私にとってこの子が最後の子なの。最初で最後の子なの。

・私、エイズになって本当の愛に出会った