1996年のサンライズ作品です。

どえらく少女マンガっぽい絵柄だったのね。

ストーリー展開からも、闘うロボット物に女子視聴者を引き入れようとした感があります。

 

女子高生のひとみ(坂本真綾)は、陸上部で活躍する活発な女の子。

一方で、タロット占いがよくあたるという特技ももつ。

 

毎回の題でタロットカードが背景に出てくるのも、女子向けという感じです。

鎌倉の学校なのね。

 

ひとみは、短距離走の計測中に異世界に飛ばされてしまう。

そこにいたのはバァン(関智一)という若い戦士と、その家老バルガス。

 

……と思ったら倒れただけだった、

あこがれの天野先輩に助けられたり。

 

トラックに再びバァンが現れる。

剣と銃を持っている(にしては、のちのち銃があまり出てこない)。

遅れて現れた竜と闘う。

「気持ち悪い。吐きそう」とひとみ。

キモい竜は火を吐く。

バァンの竜退治は完了。

そして、バァンとひとみは天空に吸い上げられる。

 

そこは、地球と月が衛星として見える世界ガイア。

獣人のいる世界。

バァンは、ファーネリアという国の王子だった。

その兄フォルケンは後継者から逃げて、バァンが竜退治をして後継の資質を示さなくてはならなかったのだ。

 

「バァンさま~」となつく猫娘メルル(大谷育江)。

……こいつ、ほぼ「バァンさま~」しか言わないウザキャラです。殴りて~!

 

ドラグエナジストを持ち帰ったバァンは立太子の儀を終える。

 

巨大甲冑に乗り込む「サムライ」たち。

……さすがに違和感があるからか、「サムライ」の呼称は最初だけでした。

 

ひとみは「幻の月」から来た女と言われる。

さっそくかましに来る猫娘。

 

バァンとバルガスは剣の稽古。

そして、ファーネリアにステルスの甲冑が攻めてくる。

バァンとひとみは、バルガスに導かれて聖堂へ。

そこには、イスパニア製の巨大ロボ、エスカフローネがあった。

エスカフローネと血の契約を結ぶバァン。

骨董品っぽい機体は動かしにくい。

バルガスはやられ、バァンはファーネリアの再興を託される。

 

見えない敵は三体。

ひとみの直感でバァンに勝機が生まれる。

 

悪漢を成敗する美形の剣士アレン。天野先輩に似ている。

この時点では、バァンはアレンに歯が立たない。

バァンたちは、アレンの祖国に逃げる。

 

こいつが敵の指揮官ディランドゥ(高山みなみ)。

……銀英伝ではない。

高山みなみさんが演じた中で、最もキモいキャラではないだろうか。

……なぐりてー!

 

とにかくキモいです。怪演です。

 

その配下たち。

……銀英伝ではない。

 

攻めてきたザイバッハ帝国の皇帝、ドルンカーク。

テレビジョンで連絡をする。

フォルケンはドルンカークの手下になっていて、祖国を売った。

ドルンカークは「運命予測装置」を使って、戦いを進めていた。

ドルンカーク様は「竜をつかまえるのだ。伝説のアトランティスの力を復活させるのだ」などと支離滅裂なことを言う。

 

アレンの祖国、アルトリアに来たザイバッハ帝国の兵士たち。

友好国なので、アレンの警告は無視される。

……銀英伝ではない。

 

バァンとアレンの間で心が揺れるひとみ。

……このあたりは少女マンがっぽいです。

盗賊のもぐら男がいたり。

 

ファーネリアから逃げてきたメルル。

ファーネリアは焼き尽くされた。

 

ひとみは予知能力でアレンに危機を伝える。

しかし、アレンの城ではあまりきちんと作戦を立てていない。

 

……一応、堀はあるようです。

上を隠して油を入れ、落ちたところを丸焼きにすればいいんじゃね?

アレン、ひとみにかまけてる場合じゃねえぞ。

きちんと情報を分析するのだ。

城主として、戦略家として、無能だな。

 

そして、ステルスの敵が攻めてくる。

 

「燃えろ燃えろ」とディランドゥ。

……燃やしたらいいんだね。

 

エスカフローネ、飛行形態になる。

アレンはクルセイドに本陣を移す。

 

 

やたら設定と情報量が多い一巻でした。

坂本真綾のデビュー作で、オープニングの「約束はいらない」は神曲です。

 

戦略家としてのアレンの無能さが目立ちます。

不意を突かれたとしても、次からは対策は万全にしてほしいところです。

 

 

教訓

地下通路には燃料、広場には地雷を敷設せよ