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世に棲む日々。(教育講演、研修、相談)

おもしろきこともなき世をおもしろく
すみなしものは心なりけり

上古の葛城山麓には大和王権に対し、服従する事を潔しとしない土着の一族がいた。それが“まつろわぬ民”土蜘蛛。その身体的な特徴は体が小さく手足が長いことから蜘蛛と蔑ずまれ、時を経て妖怪として伝承されたりもしている。


そんな一族に関わる痕跡が葛城山麓には多く残る。


一つは葛城一言主神社の鳥居前と本殿の傍らにある蜘蛛塚。神武天皇に体と頭と足をバラバラにされこの地に葬られていると言う。





後の平安の末期に源頼光の土蜘蛛退治の伝説が浪曲として今に伝えられる。




もう一つは一説に天孫降臨の地と言われる高天彦神社の拝殿横にある土蜘蛛塚と境内の前の藪にはその棲家を表す蜘蛛窟がある。





日本書紀や各地の風土記には狼の性、梟の情をもち強暴で山野の石窟に住み着きヤマト王権に従わず誅滅される存在として見せしめのように表されている。


“まつろわぬ民”として時の権力に従わない者の末路は古今東西このような扱いを受けるもの。勝てば官軍、負ければ民族としての尊厳は貶められる。日本の戦後教育による自虐史観の植え付けもまた同じ。


征服者への恭順を潔しとしない心意気が胸を打ち、ウクライナの現状をふと思い出した。


感慨深い葛城散策となった。