どうしても見たい映画を観た。
『男はつらいよ!お帰り寅さん』
昭和の大衆ヒーロー寅さん。
哀愁に満ちてカッコ良く、
お茶目で人情味に溢れている。
舞台となる柴又のとら屋で繰り広げられる人情劇。
映画の中の寅さんはとら屋に帰ってくるとトラブルを引き起こす。
隣の印刷所の社長さんと
「このハゲ!タコ!」と取っ組み合いのケンカになる。
帝釈天の源公(佐藤がじろうさん)の頭を張り使いパシリに使う。
おいちゃん、おばちゃんを困らせ、
妹のサクラを泣かす事もある。
甥っ子の満男には男の生き様を後ろ姿で見せて行く。
どんなトラブルにも生き方の筋を貫き通し、温かみを持って指し示す寅さんと取り巻く人々。最後は義理人情という倫理観で全てが綺麗に回っていく。
寅さんが隣の社長や源公をどう罵倒しようが、サクラを泣かそうが、パワハラだ、モラハラだ暴力を振るったなどとトラブルの解決に弁護士やマスコミが法的な解釈を持ち込む事は無い。
そんな寅さんをみんな愛している。
昭和のヒーロー。いや、平成を超え令和の今も寅さんは愛されている。
誰に媚びる事も無い。
誰を排除する事も無い。
経済的成功になびくわけもない、
世代をこえた本物の人。
時代がどう変わろうが、
時代の流れに負けない正しさを
寅さんはみせてくれる。
寅さんと寅さんを取り巻く人々が今、
社会が求める方向性をしっかり示してくれている。人の心では無く、機械的で無機質な法的な解釈や利己的な経済的成功を生き方の指針とする現代社会への警鐘。
多様な価値観が織りなす社会であればこそ求められる大切な人としてのあり様を指し示してくれるこの作品。学校に家庭に、教師に親に、世間に問いかけている。
教師もつまらぬ通達やマニュアルに縛られる前に人としてのあり様を信念にしっかり子ども達と向き合って欲しいもの。
世に流されず、世の問いかける教師であらねば。
(男はつらいよ50.お帰り寅さん公式ページより)
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