エッ?!発見!私の正倉院展。 | 世に棲む日々。(教育講演、研修、相談)

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おもしろきこともなき世をおもしろく
すみなしものは心なりけり


夕暮れの奈良に訪れた。
2019正倉院展。

聖武天皇や光明皇后などのお使いになった宝物を間近に見れば天平の世の人々の息遣いが伝わって来る。

宝物のオーラが1300年の時を超え現代人の感性を掻き立ててくれる。
高尚な香りと私の様な下世話な感性とのギャップやリンクもまた楽しい。



まずは有名所、「鳥毛立女屏風」

なんて読むんだ?
「とりげだちおんなびょうぶ」
と私は思い込んでいたが正式には
「とりげりつじょのびょうぶ」
と読むらしい。

しかも6扇の屏風にそれぞれ女性が描かれている。6パターンの描かれ方がある事は知っていたが今日の発見は、立っている女と言いながら半分の3枚は明らかに座っていること。
「立女って座ってるやん。」などと自分なりの発見と揚げ足取りを楽しんでいる。

次は聖武天皇が大仏開眼供養の儀式の際に履かれた紅い靴。


画像ではサイズ感は伝わらないが実物の感想は
「聖武天皇足デカッ!!」
「エッ!、聖武天皇って背高い?」
「それか靴ブカブカ?昔の天皇陛下は我々みたいに歩かないのでこれでOK?」
「実際はどれくらいの身丈の人だったんだ?」
もしかして聖武天皇も
「サイズ合ってないやん!」
と思って玉座にお座りなっていたのやも。
「お顔はどんなだったんだろう?」
御御足、御御身丈の外見から内面までも想像は尽きず楽しく思いを巡らせる。

さらに聖武天皇愛用の革ベルト。


バックルはいい感じ、今風なジーンズにも合いそうな逸品。聖武天皇はきっとオシャレでカッコ良かったんだろうと更にとイメージも膨らんでくる。

さらに極め付け、
興味を引いたのが「国家珍宝帳」なるもの。
こんな古文書の何が凄いの?と言うなかれ!
「国家珍宝帳」とは簡単に言えば聖武天皇の遺品を光明皇后が東大寺へ献物した際のリスト。

その冒頭願文に光明皇后の聖武天皇への深い思いが書き込まれている。

要約すれば

「いつまでも楽しみを共にしたいと思っていたのに崩御され、悲しみはつのるばかり。国家の珍宝たる夫の愛用品を納めようと思うが、生前、聖武が好んだこれらの品々を見るにつけ、ありし日が思い出されて崩れそうになる、、、」

聖武天皇や光明皇后が実際に使われた品々を見てきただけに、お二人の存在が身近に感じとられ、本来なら堅苦しく見える願分の無機的な字面が二人の温かい人となりと情が溢れてくる。

身も心も崩れんばかりの亡き夫への思い。
在りし日の大仏様を前にしたお二人の仲睦まじい姿が目に浮かぶ。

光り輝く金銀朱玉の宝物もよいが、古の天皇陛下と皇后様の夫婦の愛情の証こそが我々日本人にとって大切な宝物。

奇しくも明日は祝賀御列の儀。
令和の天皇、皇后両陛下も
きっと素敵な何かを我々に
遺して下さるに違いない。

そんな事を感じる事ができた正倉院展。
いにしえの宝物と対話的深い学びができました。

外に出ればいつのまにか辺りは真っ暗。
ライトアップもまた趣き深く、
天平の世へ思いを誘ってくれる。

皆さんも是非とも奈良正倉院展へ。