知人に今日で終わる正倉院展のチケットを頂いたので、行ってみた。
聖武天皇、光明皇后に関わる文献を観ると
仏教、東大寺を中心に国家の安寧を願う天皇、役人、の気持ちが深く伝わってくる。
中央集権国家としてその施策が庶民に行き届いていた事にも感動を覚えた。
証拠としての戸籍が整然と管理されていた。
当然手書きで丁寧かつ詳細に管理されていた。
マイナンバーなどと言う前に誠実に職務に専念する姿勢から立て直すべきと痛感する。
下は大宝二年(702)の戸籍
戸籍は6年に一度作成され、今で言う住所、氏名、年齢、家族構成が細かく書き記されていた。
この正確な戸籍の上に立ち福祉施策がしっかりと行われていた事にも驚かされる。
天平十一年(739)の福祉施策の記録
この文献には臨時の食料の配給の施策が何度も行われ、
配給のための人数確認がなされていたことが記載されている。
特別に配給を受ける80才以上の人数。
かんー 妻のない60才以上の男の人数。
寡ー 夫のない50才以上の女の人数。
けいー 16以下の父母のいない者の人数。
不能自存者ー 一人では生活できない者の人数。
日本人の古からの
万民に対する福祉の心と行動を目の当たりにして心が動く。
役人の実直かつ正確な行政処理にも感銘。
此処には
①写経の人員が余っているので削減して欲しい。
②支給された作業着を交換して欲しい。
③休みを月に5日は欲しい。
④食事を改善して欲しい。
⑤職員は机に向かって仕事をするので胸、足を痛める、薬としてお酒が欲しい。
⑥食事に麦が欲しい。
などの要望書が素案として書かれている。
労使の相互の思い遣りが伝ってくる。
現代人の殺伐とした職場の有り様とは大違い。
職場統制を図る大阪府教育委員会や、
電通の役員にも是非とも見せたい一品。
今から1300年前の奈良、天平の時代の日本の素晴らしい国の有り様。
労働条件に対する感覚も古の時代にも存在したこともよくわかる。
過酷な奴隷的労働条件のもとでは下記の様な立派な写経の作品は生まれない。
写経
未来志向な発展の為にも
現代人は過去の歴史を知る努力を怠ってはならない。
輝かしい祖先の歴史に学ばねならない事は山ほどある。
温故知新とはよく言ったもの。
役人や政治家は正倉院の文献に是非とも目を通して欲しいものだ。
歴史を学ぶ大切さ。
国民一人一人の義務である事も言うまでもない。
こんだ直人教育研究所
近田直人




